コジマタケヒロのアルビ日記2023 Vol.1 「究極」 松橋力蔵監督

新井直人(左)は背番号2、太田修介(右)は背番号11を着けて、今季を戦う。

2023年1月12日、アルビレックス新潟の新体制が発表された。

C大阪からの新井直人選手、町田からの太田修介選手が松橋力蔵監督と共に会見会場の壇上に上がった。

少し緊張しているようにも見える2人の新加入選手への質問が続いた後、J1でどう戦うのか。どんな言葉を選手たちにかけたか。そんな旨の質問が松橋監督に飛んだ。

「やる以上は、目の前の一戦一戦をどう勝ちにつなげていくかっていうことが、やっぱり大事だと思いますし、その結果が多分順位になると思っています。もちろんその結果を明確にこう表明するっていうことも、1つの覚悟や目標という部分が見やすい。そういう部分はあると思うんですけども、 我々はやはりそのもちろん、そこを目指して戦いますが、自分たちのこのスタイルを本当にどこまで究極のところまで持ってけるか、 そこをしっかりと目指していく。それがチームのベースっていうものをもさらに引き上げることにもなりますし、最終的に我々がこれまでやってきている、今続けている最中の戦いだと思うので、そこをどう本当に持っていけるか、本当に究極っていう言葉を選手にも使って話をしました。非常に捉え方の難しいことだと思うんですけど、そういう意味での高みという意味での目標という話は選手たちにしました」

僕が監督の言葉でもっとも印象的だったのは、この一連。

新潟は、アルベル前監督(FC東京)がもたらしたボールを大事にするサッカーをそのベースとし、松橋監督が昨季、タテへの推進力をより意識するよう選手に指導した。ほぼメンバーが変わることなく、チームに残ったことで、その精度はより高まり、優勝・昇格という結果につながった。

松橋監督が目指すのは、これをより磨き、究極へと昇華させること。だからこそ、同じメンバーでJ1を戦いたい。そんな要求を強化部に出し、強化部、選手が応える形となり、大きなメンバー変更なく、今季のスタートを切ることができた。

ワクワクで胸がいっぱいになったところで、会見は終了。この日、会見に参加していたメディアや後援会の方々の多くが会場を後にしたその後、突如それは始まった。

寺川能人強化部長への囲み取材だ。

時間にして約5分。
はっきりとした回答ではなかったものの、寺川教科部長が語ったのは、中央に位置し、点取り屋として期待できるFWと、攻撃的なMFの獲得に動いているというもの。

そして、翌日・13日の15時、クラブからのリリースが同時に届いた。

・AAポンチ プレッタから ダニーロ ゴメス選手 移籍加入内定のお知らせ
・クイアバECから グスタボ ネスカウ 選手 移籍加入内定のお知らせ

ブラジルからやってくる2人の外国籍選手は、共に1人で状況を打開できるスペシャルな戦力。新潟のスタイルにフィットするには時間がかかるかもしれない。しかし、そこはサッカー王国でもまれた2人、きっとそんなに時間を要することもないだろう。

いよいよ、今季、新潟スタイルの究極系を目指す、松橋アルビ2023の全ピースがそろった。

あとは全選手がどう組み合わさり、どんな絵を描くのか。
開幕まで一カ月を切ったこの期間は、妄想月間となりそうだ。

 

 

◎アルビライター コジマタケヒロ

練習、ホーム戦を中心に日々取材を続ける、アルビレックス新潟の番記者。また、タウン情報誌の編集長を務めていた際に、新潟県内の全日本酒蔵をひとりで取材。4冊の日本酒本を出した、にいがた日本酒伝道師という一面も。(JSA認定)サケ・エキスパート

 

 

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