新潟館ネスパスが21日に開館19周年

東京における新潟県の文化情報発信拠点である東京・表参道の「新潟館ネスパス」が6月21日に開館から19周年を迎える。

 

ネスパスはこのところ、「地方創生」の流れに乗って売り上げを拡大、2015年は5年連続で年間来館者1000万人を突破、売上高は過去最高の約6億5000万円を記録した。

 

1階の物産販売の店舗わずか134平方メートルというコンビニエンスストア並みの店規模ながら、この年間売上高は脅威だが、館長で、にいがた産業創造機構の坂井敦氏は「これまでイベントなどで手を変え品を変え集客を考えてきたことが来店者、売り上げの増加につながっている」とみる。

 

地方のアンテナショップの人気ランキングでは一大観光地である北海道や、沖縄の店舗に次いでつねに上位に顔を出す「ネスパス」。新潟文化の発信に大きく役立っている。

 

ネスパスが確実な成長を遂げてきた背景には、とかく名産品の商品力に依存しがちな地方のアンテナショップにあって、毎週のように物産や、新潟の観光などに結び付けた物販の企画を打ち続けていることがある。

 

記者が取材した日もネスパスの会館記念日に合わせ「ネスパス誕生祭!日本酒とうまいもの市」を展開、さらにこうしたアンテナショップとしては珍しく、売れ筋商品の割引セールも実施するという気合いの入れようだ。

 

坂井館長にアンテナショップの運営では、商品がマンネリしかねないかどうかを聞いたところ現在、1階の物販ゾーン「食楽園」では約1500品目(酒500品目.その他1000品目)の取り扱いがあるが、2か月程度で売れ行きを検証、売れ行きが良くないと判断すれば配置替えし、販売をテコ入れするなどで柔軟な商品政策を展開、売り場の鮮度感を維持しているという。

 

ちなみに15年度の売れ筋ベスト3は「笹だんご(粒あん)」「特別栽培米魚沼産コシヒカリ5㌔㌘」「かりんとう饅頭 鬼の金棒」だそうだ。

 

ネスパスの特徴は他のアンテナショップにはない機能を備えていることだ。1階の物販ゾーンから2階に上がると旅行商品を販売する新潟県東京観光センター、さらに新潟へのU・Iターンを応援する「Uターン・暮らし相談」ゾーンがある。こうした複合的な機能を持ち、モノだけでなくコト、さらに暮らしや仕事までも紹介している。

 

地下1階には新潟の味が味わえる食事処の「食楽園」もある。機能満載、商品の鮮度感を保つネスパスだからこそ「リピーターが7割」(坂井館長)という固定客に支持されている。

 

坂井館長は「今後、(全館を有機的につないで上階に顧客を上げて下の階の物販につなげる)百貨店のようにシャワー効果を出していきたい。またインバウンド(訪日外国人)の取り込みにも力を入れたい」と語る。

 

ネスパスの今後の展開には目が離せない。