【コラム】「能登半島地震に思う」 新潟県元副知事・中国運輸局長 益田浩


はじめに

あらためまして、能登半島地震によりお亡くなりになられた方々の御冥福を心からお祈りするとともに、被害に遭われた方々への御見舞を申し上げます。

被災された地域の一刻も早い復旧復興を祈るばかりです。現在、政府は全力を挙げて被災者、被災地の支援に取り組んでおり、中国運輸局からも、TEC-FORCE(緊急災害対策派遣隊)や現地対策本部員として、これまで計5名を現地に派遣しています。引き続き、派遣する要員を交代しつつ、継続的な支援に取り組んでいきます。

被災した石川県は、新潟市にある北陸信越運輸局が所管しており、同局にも要員を派遣しています。勝手が分かる新潟なので私自身が赴きたいくらいです。同局への差入れとして、最初に派遣された中国運輸局職員に広島のお菓子を託したところ、帰任した職員は古町芸妓さんの新潟柳都カレンダーを預かってきました。

日々の業務で大変な中、私の嗜好を踏まえての素敵な返礼に感謝しています。大事に局長室に飾り、新年の御挨拶などにお越しになる方々に披露しています。

 

新潟の地震被害

今回の地震では、新潟県でも負傷者や1万戸を超える住宅被害が発生しており、新潟市西区や中央区などでは液状化現象も起きています。

液状化という言葉が初めて使われたのは、昭和39年(1964年)の新潟地震と聞いて驚きました。

新潟県内では、近年でも、平成16年の新潟県中越地震、平成19年の新潟県中越沖地震などが記憶に新しく、阪神・淡路大震災以来の震度7を記録した前者では、営業運転中の上越新幹線(とき325号)が脱線したほか、山古志村(当時)では全村避難するなど、国土交通省も大きく関わりました。新潟県に赴任して旧山古志村の地を訪問した際、震災遺構など被害の大きさを目の当たりにして、あらためて声を失いました。

山形県沖地震の発生当時は新潟県庁で勤務しており、自ら体験しました。同地震は令和元年6月18日22時22分に発生していますが、同日、私は長岡市への出張で、発災は新潟駅に戻り、ちょうど新潟市万代の新潟日報メディアシップの前を歩いているところでした。

周囲で緊急地震速報が鳴り響き、目の前の信号機がぐらぐらと揺れていたことを覚えています。新潟市は震度4でしたが、村上市では震度6強を記録しており、そのままタクシーを捕まえて、新潟県庁に向かいました。

津波の予報もあったため、乗車したタクシーの運転者が走行中に携帯電話を取りだし、日本海沿いにある自宅の奥様に「速く逃げろ」と電話していたことも思い出しました(念のため、走行中の携帯電話の使用は違法です)。

県庁では、深夜に、県知事以下で、第1回目の災害対策本部を開催しています。なお、これから1年も経たないうちに、新型コロナウィルス感染症が猛威を振るい、県庁で災害対策本部を繰り返し開催するようになるとは、このとき、予想だにしませんでした。

現在、私が住んでいる広島県では、自然災害というと、地震よりも豪雨や台風による土砂災害をまず想起します。最近で記憶にある大規模な地震は、平成13年の芸予地震くらいかもしれません。その際も被害は限定的でした。

一方、土砂災害は、平成26年8月豪雨では、広島市に多くの家屋を巻き込んだ大規模な土砂災害が発生し、平成30年7月豪雨(西日本豪雨)では、呉市周辺の道路等が遮断され、孤立状態となり、100名を超える死者が出ています。とはいえ、中国地方にも多数の活断層があり、公私ともに大規模な地震の発生には備えておく必要があります。

阪神・淡路大震災から29年、東日本大震災から13年、熊本地震から8年、それぞれ経過していますが、元日という最も年間で晴れやかで、一家団欒の最中を襲った今回の地震は、自然の不条理さとともに当たり前の日常生活のありがたさ、想定されるリスクをできるかぎり低減させる必要性を生々しく実感させました。地震の話題はここまでとします。

 

これから楽しみなこと

早くも今年1ヶ月が経ちましたが、今後、楽しみなことについて書いてみます。まず、 1月31日、無事、トキエアが新潟空港~北海道・丘珠空港間の就航を開始しました。運航開始まで難航していただけに良かったですね。

今後、着実に路線を拡充し、広島県や中国地方とのアクセス改善に貢献して欲しいです。今回、中国運輸局から新潟に派遣された職員も「片道5時間かかりました。遠かったです」と感想を述べてましたからね。

2月には、サッカー・サンフェレッチェ広島の新たなホームスタジアムとして、エディオンピースウィング広島が広島市内の中心部に開業します。中国運輸局から徒歩15分程度であり、仕事帰りにも気軽にサッカー観戦できるようになります。

アルビレックス新潟との試合は6月26日に予定されており、今から胸が高鳴ります。さて、どちらのユニフォームで応援しようかなぁ。野球についても、新シーズンからプロ野球2軍リーグにオイシックス新潟アルビレックスBCが参加します。

残念ながら、イースタンリーグへの参加のため、ウェスタンリーグに属する広島カープの2軍との対戦は交流戦でしか叶いませんが、7月に新潟で予定されているようです。

オイシックス新潟には元広島カープの藪田和樹投手が加入しました。平成29年にはセリーグで最高勝率のタイトルを獲得した実績がある投手なので、新天地での活躍を期待しています。広島カープ入団から4年目となる魚沼市出身の韮澤雄也選手も、新シーズンは1軍に定着し、レギュラーを目指して頑張ってもらいたいです。

自然災害や大事故等が発生した場合の即時対応に備えた勤務の関係上、中国運輸局長の間は中国地方を離れることがほぼ無いため、新潟市中央区のNGT48劇場にもしばらく通っておらず、そろそろNGT48のメンバーから忘れられているのではないかと危惧していますが(一方、STU48からは10名を超えるメンバーに認知されています。)、先日、新潟総合テレビ(NST)の「だいすき!にいがた!チャンネル」で「2024年は広島×新潟もっと繋がろうスペシャル」として、NGT48とSTU48のコラボ配信が行われました。

大いに期待できる取組です。「また、お前が仕込んだのか?」と言われそうですが、念のため、本件に関して私は何もしておりません。運営間ではネタにされていそうですが。

今回はここまでとします。次こそはタイの大洪水の続きを書きます。

 

益田浩

昭和61年3月私立修道高等学校卒業、平成3年3月東京大学法学部卒業。国家公務員Ⅰ種(法律)合格。平成3年4月運輸省採用。平成9年7月運輸省大臣官房人事課付(英国ケンブリッジ大学留学国際関係論)、平成27年7月自動車局自動車情報課長、28年6月大臣官房参事官(税制担当)などを経て、29年7月新潟県副知事。令和2年7月内閣官房内閣審議官(内閣官房副長官補付)、内閣官房東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会推進本部事務局企画・推進統括官、令和4年6月国土交通省中国運輸局長。

 

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【コラム】「新年明けましておめでとうございます」新潟県元副知事・中国運輸局長 益田浩


 

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