新潟県燕市が軟骨伝導イヤホンを窓口に導入、聴覚不安の市民を支援

燕市役所
新潟県燕市は4月1日から、高齢者など聴覚に不安を抱える市民の窓口対応をスムーズに行うため、市役所長寿福祉課の28番窓口に「集音器付き軟骨伝導イヤホン」を設置した。
軟骨伝導イヤホンは、耳付近の軟骨を振動させて音を伝える技術で、従来の気導・骨導とは異なる仕組みから「第3の聴覚経路」とも呼ばれている。このイヤホンを耳に軽く当てるだけで相手の声が聞き取りやすくなり、また音漏れしにくいため大声での会話が不要となることから、個人情報が周囲に聞かれるリスクも軽減できるという特長がある。
市では従来から、イラストや文字を指さして視覚的に意思疎通を図る「コミュニケーション支援ボード」や、マイクを通した音声を補聴器や人工内耳に伝える「磁器ループ」などの補聴支援ツールを導入していた。今回の最新機器導入により、聞こえづらさを感じている市民が安心して窓口で説明や相談ができる環境整備を進め、市民サービスの向上を図るとしている。
市は今後も庁内窓口への増設を予定している。