【キシャメシ】新潟をラーメン王国とせしむ至高の存在、いっとうや(新潟市中央区)の「麗しき」つけめん

新潟市中央区のラーメンいっとうや。新潟で名店と言われればここ
満を持して、ラーメンいっとうや(新潟市中央区)である。
もうお馴染みの名店。ここが美味いのはみんな知っている。
東京都内で麺屋武蔵などが「動物系スープ」×「魚介系スープ」の二刀流「ダブルスープ」をブレイクさせたのが1990年代後半。幾重にも重なる旨味のハーモニーに世のラーメンフリークは酔いしれたが、新潟においてダブルスープで最初にブレイクしたのが2004年にデビューしたいっとうやだった気がする(その辺の細かいところはラーメンに詳しいメディアに任せたいのが本音)。
いっとうやといえば看板メニューの「かさね醤油」が良く知られているが、同じくらいファンを獲得しているのが「つけめん」(税込1,000円)なのである。長年いっとうやに心酔している記者は、仕事でそれなりの成果が出ると、自分へのご褒美として、いっとうやのつけ麺を食べる。それくらい特別な存在で、あらゆる感情がないまぜになるので、キシャメシで紹介するのをためらっていたくらいだ。
昼12時付近は、平日だろうが土日だろうが、並ばずに食べられることはない。ピークアウトした14:00過ぎに訪店。それでも6割方の席は埋まっている。券売機でチケットを購入し、いざ。
記者がなぜいっとうやのつけめんを崇拝するのか。理由はいろいろあるのだが、どこを斬っても記者的にはド直球な質の高さと、ワクワクするオリジナリティが高いレベルで同居しているところだ。
麺は、かさね醤油など通常のラーメンとは違う平打ち麺。ピッチピチのコシとつるっつるののど越しが同居し、噛むと味わい深い珠玉の麺なのである。記者も新潟だけでなく、都内やいろいろなところで「つけ麺」を食べたが、未だにこの麺が至高だと思っている。

つけめん(税込1,000円)

つややかで美しい平打ち麺。コシとのど越し、小麦の味わい深さ
麺の上には白ゴマと黒ゴマのトッピング。これで香ばしさも乗る。以前は確か、クラッシュナッツがトッピングされていた記憶があり、これもなかなかに良かった。
そしてつけ汁の奥深さ。幾重にも旨味が重なり、奥から奥から味の引き出しが次々に開く。濃厚なダブルスープの旨味に、爽やかにアクセントとなる刻みの大葉。このバランス。普通「つけ麺」のスープは、それ単体だと塩っ辛くて飲みづらいが、いっとうやのつけ汁は濃厚なのにもかかわらず飲もうと思えば飲み干せる(やったことはない)。雑味なくストレートな旨味の線が何本もあるという感じ。

この深みあるダブルスープ。濃厚だが飲み干せるほどに雑味がない。旨味の凝縮
そして具材がもう素晴らしい。「かさね醤油」などラーメンについてくる肉厚の大判チャーシューは、しっかり焼きが入っていてバラ肉にも関わらず良い具合に脂が落ちている。つけ麺の場合はこれが二分割されているが、同様に味わえるのが良い。食べ応えがある。

味玉なのだが、スープと絡んでさらに高いレベルで「完成」を観る

焼きの入ったバラチャーシューが絶品

極太メンマの食べ方
極太メンマも特徴的。これがまた美味い。なかなか嚙み切れないほどだが、店内には「極太メンマの上手な食べ方」を記したPOPがあった。
麺、スープ、具材、それぞれがそれぞれに少しづつ影響し、それぞれを引き上げ、高みに達する。記者的には新潟がラーメン王国だなんて、これまであまり実感はなかったが、いっとうやのつけめんを食べると「これは日本全国どこに持っていっても胸を張れるな」と思うのである。

最後は割スープで〆る
ああ堪能した。いやまだまだ。割スープを頼んでつけ汁を割って飲む。ここまでがつけめんである。ダブルスープの旨味を余すところなく味わい、幸せな時間は幕を閉じるのだった。
(編集部I)
【ラーメンいっとうや】
新潟市中央区紫竹山3丁目5-23
営業時間 11:00~21:00
定休日 なし
<グーグルマップ「ラーメンいっとうや」より>