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スキー・スノーボードエッジの国内シェア100%、熟練のプレス加工の(株)エッジシステムズ(新潟県上越市)


スキー板の型に合わせられたエッジ

株式会社エッジシステムズ(新潟県上越市)はスキー・スノーボードエッジ製造の国内シェア100%の会社だ。2019年3月、農機具メーカーのオギハラ工業株式会社(同)が打江製作所(同)の事業を買収し、受け皿となる100%子会社のエッジシステムズを設立したのがエッジシステムズ設立の経緯だが、2021年8月号の上越市の広報誌「広報上越」に事業継承の特集でM&Aの事例として紹介されるなど、現在、上越地域で注目を浴びる企業である。

スキーエッジとは、板の両横についている金属部品を指し、エッジを効かせるといった使い方をするが、雪面に食い込ませて操作するために重要な部品だ。金属製のため、錆びないようにする一方で、雪面に有効に働かせるため、やすりなどで磨いてメンテナンスをする。エッジがないと、スキーやスノーボードでターンをしたり、止まったりできないということになり、スキーやスノーボードの板にとっては必要不可欠なものである。

上越市高田はオーストリアの軍人、レルヒ少佐が来てスキーを教えた地で、同市は日本スキー発祥の地だが、それだけに「カザマスキー」の躍進など実際にスキー産業も盛んだった。「レジャー白書」(公益財団法人日本生産性本部発行)などによると、日本国内のスキー・スノーボード人口は580万人(2016年)と最盛期だった1,800万人(1998年)の約3分の1にまで減少している。「レジャー白書」ではレジャーの多様化とデフレ下で実質所得が低迷したことが背景にあるとしているが、これに伴いスキー、スノーボートのメーカーも約3分の1に減少したという。

では、なぜエッジシステムズがシェア100%なのか?

旧打江製作所は50年近くエッジ製造をしてきたが、「取引のあるメーカーさんからニーズがあるので、弊社も新たしい技術に挑戦し、当社しか扱っていない状況になっている」(エッジシステムズの吉川康一代表取締役)。なお、エッジメーカーは世界にも同社のほかに東欧にある2社しかないという。

同社はスキーやスノーボードに形に合わせてエッジを曲げる技術を有しているのが強みで、板の反りのまま加工して出荷する自社一貫生産だが、量産モデルの場合は同社では金型を作り、プレス機で加工する。プレス加工は熟練の技術者がミリ単位以下のコンマ単位で、手作業で調整している。

そんなオンリーワンの技術を持つ同社だが、今後はアジア市場の開拓を推進する方針。吉川代表取締役は「アジアはウインタースポーツのマーケットとして期待できる。営業活動はコロナ禍で一旦途切れているが、また挑戦したい」と意欲を見せていた。

(文・梅川康輝)

手作業で加工するベテラン従業員

真っすぐな状態のエッジ

株式会社エッジシステムズの吉川康一代表取締役



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