【初受賞】燕物産の「Stilla」シリーズが2025年度グッドデザイン賞を受賞

「Stilla」シリーズが2025年度グッドデザイン賞を受賞

燕物産株式会社(新潟県燕市)はこのほど、「次の100年も愛される洋食器を目指す開発プロジェク ト」の第2弾である「Stilla」シリーズが2025年度グッドデザイン賞を受賞した。同社としても初のグッドデザイン賞受賞となる。

「Stilla」は、エンドユーザー(食事をする人)と提供現場(ホテルや飲食店など)の双方の声を反映して設計した業務用カトラリーで、口の可動域に合わせたヘッド幅、くぼみの頂点を後方にずらしたヘッド設計、軽量化とアーチ形状のハンドル、艶消し仕上げハンドルなどにより、「滑らかな口当たり」と「現場での扱いやすさ」を両立している。

70年前の定番品を見直し、使用者と現場の声を設計に反映したことや、ヘッド幅を絞り、くぼみの頂点を後方へずらすことで自然に口に収まり滑らかに抜ける感覚を実現。また、軽量化とアーチ形状による持ち替えのしやすさ・操作性向上や、つや消しハンドルにより傷や指紋が目立ちにくく、現場での扱いやすさに配慮したことなども特徴だ。

同社としても初のグッドデザイン賞受賞となる

70年間にわたり愛用されてきた定番「ライラック」を出発点に、食文化や現場状況の変化を踏まえ、再検討を実施。ポップアップや取引先、現場のヒアリングを通じて「口に含みにくい」「重い」などの課題を抽出し、数多くの試作・検証を経て仕様を最適化し、使用感と現場適合性を同時に満たす設計をした。

今回の商品開発はデザイナー不在の自社完結での評価であり、メーカーがカトラリーと正面から向かって開発されたもので、プロデューサーとディレクターが同社の捧開維専務取締役。今後は業務用市場だけでなく、一般販売にむけても展開する予定だという。

捧開維専務取締役(11代目)左、 捧吉右衛門代表取締役社長(10代目)右

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