【アート×福祉】新潟のプロジェクトチーム「Black/kanvas」が初の展示会を開催 性別や肩書きを超えた「ヒト」と「ヒト」の対話を表現
新潟を拠点とするアートプロジェクトチーム「Black/kanvas(ブラックキャンバス)」は10月5日から10日まで、りゅーとぴあ(新潟市中央区)4階ギャラリーで初のポップアップイベント「IN/OUT 見えるもの見えないもの」展を開催した。
日本財団主催の「愛と公益 渋沢栄一が目指した世界」の新潟市開催に合わせ、新潟の「アート×福祉」の形を発信する同時開催として実現した。
会場には、3人のアーティストによる作品をテキスタイルに落とし込んだ「キモノローブの mirage シリーズ」3着と、3人のアーティストによるそれぞれのアーティストの作品を展示し、「Black/kanvas」のコンセプトを表現した。また、巨大な黒いキャンバスを設置し、子どもから大人まで誰でも参加できるライブペイントを2日間にわたり実施。参加者は手で絵の具を塗ったり、色を混ぜたりと、自由に描く行為そのものを楽しんだ。
2日間のライブペイントを経て完成した作品は、展示会と同じタイトル「IN/OUT 見えるもの見えないもの」と名付けられた。描かれた絵が重なり合って見えなくなっていく中にも、確かに存在する「思い」や「個性」を表現している。最後にマスキングテープを剥がし、「Black/kanvas」のロゴマークにあるスラッシュ(/)を入れて作品が完成した。
完成したライブペイント作品は、10月22日から11月22日まで、今回の展示の協賛者である新潟市東区社会福祉協議会(東区プラザ・新潟市東区)の入り口に展示される。チームは今後、この活動を海外にも広げ、より多くの人と「対話」を生み出していきたい考えだ。
「Black/kanvas」は、映像クリエイター/クリエイティブディレクターの大塚広大、合同会社ファジカ所属のアートディレクター山下良子、チーフデザイナー阿部麻希の3名によるチーム。2022年に新潟市社会福祉協議会が大塚氏に声をかけ、山下氏と阿部氏も賛同して結成された。性別、国籍、肩書きといった「ラベル」を剥がした先にある「ヒト」と「ヒト」の対話のために生まれた。