【キシャメシ】しみじみ美味しい、貝出汁と醤油が奏でるらぁ麺に浸る 新潟市西区「貝晴」

この日は新潟市西区で別件取材。昼どきを少し過ぎ、温かい一杯を求めて車を走らせた。向かったのは、小針7丁目にある「らぁ麺 貝晴(かいせい)」。近くには飲食店やスーパーも並び、車で立ち寄りやすい立地だ。店舗前に掲げられた白い暖簾が風に揺れ、控えめながらも凛とした佇まいで客を迎えてくれる。

店内は、木目を基調とした柔らかな空間。カウンター席とテーブル席、小上がり席が配置され、昼時でも落ち着いた雰囲気が漂う。厨房からはスープの湯気と、貝の香りがふわり。店員さんの案内も丁寧で、初めてでも肩の力を抜いて座れるムードが心地よい。ラーメン店らしい活気はありつつ、どこか品のある空気が漂い、ひとりでも入りやすい雰囲気だ。

同店の特徴は、貝出汁を軸にしたらぁ麺だ。塩、醤油、昆布水のつけ麺が三本柱となり、トッピングも豊富に揃う。券売機を見ると、つい迷ってしまうほど魅力的な文字が並ぶが、醤油派なキシャは「醤油らぁ麺(950円)」を選択。定番にこそ、店の真価が表れると信じている。鶏ガラと豚肉をベースに、アサリとシジミ、さらに3種の昆布を合わせたスープと聞き、期待はさらに膨らむ。

まずはレンゲでひと口。醤油の香りがふわりと立ち上がり、後から貝の旨みが静かに追いかけてくる。動物系の旨みと、貝だしの旨みが見事に調和し、雑味がなく、舌にやさしい余韻が残る。

麺はしなやかな細麺で、啜ると喉越しが軽い。スープをしっかり抱き込み、噛むたびに旨みがほどけていく。チャーシューは柔らかく、噛むと肉の甘みがじんわり。スープと一緒にいただくと、脂の旨みがほどよく溶け合い、味に厚みが増す。気がつけばレンゲが止まらず、麺を食べ終える頃には半分以上スープを飲んでいた。

ラーメンは食べ慣れているはずなのに、久しぶりに「静かに美味しい」と感じる体験だった。西区で昼ごはんを探す日には、またここに来たくなる。次は店主イチ押しの「塩ワンタン麺」をいただいてみよう。

(キシャA)

【らぁ麺 貝晴】

住所:新潟市西区小針7-14-7
TEL:025-201-8232
営業時間:11時~14時30分LO、17時~20時30分LO
定休日:不定休
席数:22席
駐車場:8台

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