「(仮称)新潟北部沖洋上風力発電事業」が環境影響評価審査会で審議される

環境面から配慮すべき事項についての意見を取りまとめる

環境影響評価審査会の様子

道路や発電所などの開発事業が環境にどんな影響を及ぼすのかを調査・評価して、県知事に意見を提出(答申)する「新潟県環境影響評価審査会」が23日、新潟市内で開催され、「(仮称)新潟北部沖洋上風力発電事業」の計画段階環境配慮書について審議した。

審査会は大学教授などの有識者15名で構成。この日は10名の委員が出席し、過去に審査会で出た意見などを参考にしながら、同発電所事業において環境面から配慮すべき事項について「審議会としての意見」を取りまとめた。来月2日までに、関係市町長の意見を付して、知事に提出する。

同発電事業は村上市および胎内市の沿岸域や沖合に、単機出力5000~1万キロワットの風力発電機(着床式)を50~100基設置し、最大出力50万キロワットの風力発電所を設置しようという計画。事業者は、大成建設株式会社、株式会社本間組で、営業運転開始の目標は2028年度。

23日に行われた審査会では冒頭、県の担当部署から、既に取りまとめられている関係市町長(村上市長、胎内市長、新発田市長、聖籠町長)の意見についての説明があった。その説明によると、関係市町長からは「鮭・ます・鮎の生態系」「海岸、海水浴場、海流」「漁業」「海水生物」「生活環境(騒音・低周波音など)」などへの配慮に関する意見が出ているという。

その後、審査会として意見をまとめるための作業を行った。結果、「渡り鳥や海洋生物」「日本海に見える景観(佐渡島、粟島、夕日)」「騒音・低周波音」「風車の影」「生物・植物」「水質」などに配慮すべきという意見を取りまとめた。

また、県では環境省の委託事業として、「導入促進エリア」「配慮・調整エリア」「保全エリア」に分けたゾーニングマップを取りまとめ、2021年1月に公表する予定だが、この「ゾーニングの尊重」も意見の中で求めている。

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一方、知事への意見提出後も、「方法書手続き」「準備諸手続き」「評価書作成」といった手続きを踏んでいくことになる。

村上市の沖合では最近、別の事業者が洋上風力発電所を計画したことがあるものの断念したことがある。ただ、国が再生可能エネルギーの中でも風力を普及させていこうとしていることもあり、導入の可能性は当時に比べ高まっているといえる。

なお審査会の資料によると、計画エリアの周辺には、以下の風力発電事業がある。
・中条風力発電所(1990キロワット×1基)
・JEN胎内ウインドファーム(2000キロワット×10基)
・紫雲寺風力発電所(480キロワット×4基)
・(仮称)胎内第二風力発電事業(2000~3500キロワット×最大9基)※環境影響評価手続き中(方法書)