【経済効果約14億円の見込み】8,000人来訪の国際会議へ準備 新潟市が観光戦略会議

新潟市観光戦略会議の様子
新潟市は2月12日新潟県民会館小ホールで、2026ASPAC(アスパック)新潟大会を契機とした「新潟市観光戦略会議」を開催した。飲食・宿泊・交通・観光関係者ら約300人が参加し、大規模国際会議を見据えた受け入れ体制と観光戦略について官民で方向性を共有した。
会議では、新潟市の中原八一市長が開会あいさつし、6月に開催される国際青年会議所のアジア太平洋地域大会「ASPAC新潟大会」について、海外約3,000人、国内約5,000人の計8,000人が来訪予定であると説明。人口減少が進む中で「交流人口を拡大し、地域外からの需要を取り込むことが地域経済の活性化に重要。“オールニイガタ”で来訪者を迎えたい」と述べ、官民連携による受け入れ強化を呼び掛けた。

ASPACを契機に交流人口拡大と地域活性化への期待を語る中原市長
同大会は朱鷺メッセを主会場に6月11日から14日まで開催され、50カ国程度から参加者が訪れる見込み。4日間の経済効果は13~14億円と試算され、一般観光客の約2.5倍の消費が期待されているという。
市は外国人対応として英語併記の路面案内サインを156カ所に整備する方針を示したほか、多言語メニュー作成やキャッシュレス決済導入などの費用を補助する制度を紹介した。

国際会議受け入れに向けた戦略を共有した会場。関係者らは熱心に耳を傾けた

(左から)新潟県警察本部新潟市警察企画調整課企画調整管理官 安達一仁氏、新潟市観光・国際交流部長 関川丈彦氏、(一社)新潟青年会議所 2026年JCI ASPAC新潟大会実行委員長 宇尾野伸氏、新潟ウルトラスパーク実行委員会事務局長 佐藤俊輔氏
大会期間中には市内の回遊を促す取り組みとして、新潟市内複数会場でイベントを同時開催する「新潟ウルトラスパーク」を実施。新潟駅から古町、白山公園にかけてエリア全体を使った企画を展開し、市民参加型の催しとして都市の魅力の再認識を図る。
また、ブラックフライデーのような販売促進企画「オレンジウィーケンド」や、歩いて街を巡るウォーキングイベントの実施も計画されており、主催者は「壮大な社会実験」と位置付け、来訪者と市民双方の回遊を生み出す狙いを示した。

食と癒やしを軸に新潟の観光価値を提起する岩佐十良氏
後半の講演では、株式会社自遊人(新潟県南魚沼市)の代表取締役であり、新潟県観光立県推進行動計画検討委員会座長の岩佐十良氏が登壇し、現在の観光は体験型へ変化していると指摘。特にガストロノミーツーリズムとウェルネスツーリズムが成長分野だとした上で、「新潟はわざわざ来る価値をつくる必要がある。食べる、癒やされる体験価値が重要」と述べ、地域文化や風土を料理で表現する食の魅力と“じょんのび”に象徴される心の豊かさがおもてなしの核になるとの考えを示した。
市はASPACのほか学会やスポーツ大会、クルーズ船寄港など大型イベントが相次ぐ年になるとして、観光関係者に受け入れ対応の準備を呼び掛けた。閉会あいさつに立った野島晶子副市長は「オールニイガタ体制でASPACを起点に2026年度の観光戦略を進めていきたい」と述べ、関係者の連携による取り組みを求めた。
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