【農業経営の収益性アップへ】ウォーターセルがアグリノート新機能 OpenAPI活用し農機連携で記録を自動化

農業ITベンチャーのウォーターセル(新潟市中央区)は3月2日、農機大手の井関農機(愛媛県松山市)および農研機構(国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構)(茨城県つくば市)と連携し、営農支援アプリ「アグリノート」の新機能を公開した。

トラクターなど農機の稼働データや収穫量データをアプリに自動連携することで、作業記録の自動化と圃場別の収益分析をが可能となる。これにより大規模生産者の事務負担削減と経営効率化を支援する。

アグリノート

ウォーターセル「アグリノート」アプリと農機の連携イメージ(プレスリリースより)

この機能は、農林水産省「令和7年度農林水産データ管理・活用基盤強化事業」の成果を社会実装したもの。大規模農場では作業記録の作成が負担となっている現状に対し、データの自動取得と分析機能を組み合わせることで、記録作業の省力化とデータ活用の高度化を同時に進める。

最大の特長は、農機OpenAPIの活用。これにより、井関農機の対応機種から取得した位置情報や稼働時間が自動でアグリノートに取り込まれる。農機具の稼働状況が自動で記録されるので、手入力が不要となる。

新機能は主に3つ。
1つ目は「記録作成の自動化機能」。農機の稼働データを基に、いつ・どの圃場で・どの程度の作業を行ったかの下書きを自動生成する。生産者は内容確認と保存のみで記録が完了し、繁忙期の事務作業時間を大幅に削減できる。

アグリノート マップ表示機能

アグリノート マップ表示機能(プレスリリースより)

2つ目は「マップ表示機能」。圃場ごとの稼働時間や収穫実績を航空写真上に色分け表示する。作業効率の低い圃場や収量のばらつきが一目で把握でき、改善対象の特定が迅速になる。経験則に頼らず、データに基づいた栽培計画の見直しが可能となる。

3つ目は「一覧表示機能」。全管理圃場の稼働時間と面積当たりの収穫量を集計し、数値化。圃場別の生産性を数値で把握できるため、不採算圃場の見直しや資源配分の最適化など、収益改善に直結する経営判断を後押しする。

今回の機能公開により、生産者は手作業による記録業務から解放されるだけでなく、機械の稼働データと収穫成果を統合した経営分析が可能となる。作業の自動化とデータ活用の高度化を同時に実現することで、大規模経営における収益構造の可視化と改善を支える基盤となる。

ウォーターセル、井関農機、農研機構の3者は、今後もデータの自動連携と分析機能の拡充を進め、持続可能で収益性の高い農業経営の実現を目指す方針だ。

【関連リンク】
ウォーターセル株式会社

農業機械専業メーカー|井関農機株式会社

農研機構 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構

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