【キシャメシ】物価高騰の令和にますます輝く昭和の美徳・宝の一店 <栄安(新潟市西区)>

新潟市西区寺尾の「食堂 栄安」。通りから一本入った住宅街にひっそりある
もう最近はね、ラーメン1杯ったって1,000円札1枚で食べられなくなったよね。もう「1杯のかけそば」にありつくにも、そこそこの出費を覚悟しなければならなくなった。こうなるとリーマンとしては、毎日の昼食も絶対にハズしたくない。なにせ大枚はたいてるのだから。
そこですがるのは、新潟市西区寺尾のザ大衆食堂「栄安」である。新潟で「安くて美味い店を紹介してくれ」と言えば、多くの人がこの「栄安」を挙げる。キシャメシも3年目、「これぞキシャメシ」の1店を満を持して登場させる。
栄安は西区役所の近くではあるが、幹線道路から少し奥に入った住宅街の中にあり、比較的目立たない場所だ。このひっそりとした場所に佇む昭和な大衆食堂を目掛け、昼時には続々と人の流れができてくる(というのも、駐車場の台数がそれほど多くないのだ)。周辺支持率がすさまじい。

出前用バイクが停まっているが、いつ稼働するのか、というくらい昼は忙しい
見た目は実に昭和レトロな大衆食堂。荷台に「マルシン出前機」(こういう名前なのだ)を積んだバイクが店前に停まっているが、この店の昼の忙しさを知っていれば「出前なんてできるのかな」と思う。
昼時の順番待ちは当たり前。驚異的な回転率の良さを誇る栄安だが、昼時にぽっと行って席に着くことができれば、それはとてつもないラッキーだ。今回ももちろん、店の外で待たせていただいた。

メニューは厨房周りの短冊で。昭和かと見まごう価格設定
順番が来て、店内に通される。ここは「相席上等」のシステム。メニューは基本的に、厨房周りに張られている短冊を見る。ラーメン500円、タンメン550円、もやしラーメン550円、チャーハン550円、かつ丼700円・・・・マジか、これ。令和8年だぞ。気になったのは「特製ラーメン500円」。普通のラーメンと同額で、もやしラーメンより50円安い「特製」。謎は深まるばかりだ。
記者が選んだのはカツカレー(税込700円)。令和8年に700円でカツカレーにありつける。この奇跡と幸せに感謝。
見たところ、厨房にはお父さんとお母さん、プラス女性スタッフの3人。調理はお父さんが一手に引き受けているようだが、満席の店内に次々と皿が出されている。まさに獅子奮迅の働き。

カツカレー(700円)。味噌汁も付いてくる
棚からヤングジャンプを取ってきて「キングダム」を読み終わるころに、カツカレー着皿。おお、カレーの器にサラダが盛られている、これは金沢カレースタイルか。味噌汁までついていて嬉しい限り。
記者は基本的に、町中華や大衆食堂のカレーに過大な期待は持たない。しかし栄安のカレー、これは良い顔をしている。ニンジン、ジャガイモ、肉、ひとつひとつの具が大ぶりでゴロゴロしている。カツカレーなのにこんなに肉がごろごろしているってボーナスステージかよ。色もじっくり煮込まれた感ある濃い色をしている。記者に言わせれば、黄色いカレーよりしっかり煮込まれた濃い色のカレーの方がよっぽどメロい。

大ぶりの具がごろごろ。カツカレーなのにこのクラスの肉がごろごろしている(やらかーいの)
スプーンで一口。おお、このコク深さ。よく町中華のカレーにある甘だるい味ではない。よく煮込まれている。肉がほろっほろに柔らかいもの。ああ、好きなカレーだな。
カツもこれ、しっかりとした厚みがあるじゃないか。肉が柔らかく、味わい深い。カツがぐずっていない。まさか700円のカツカレーが、記者の中で新潟1位になってしまうとは… 他のメニューもことごとく美味そうに見える。こういう宝のような店を「コスパ店」などと言う手垢のついた言い回しで例えて欲しくない。記者は常に「味」で選んでいる。

カツも厚くて柔らかい
と言う感じで、この栄安はまさに「新潟の恵み」と言っても過言でない。隣の席の男女が「昨日も来た」みたいな話をしている。いや、わかるよ、もしこの近くに職場があったら「栄安一択」になりかねないのが。
(編集部I)
【食堂 栄安】
新潟市西区寺尾上2-6-37
営業時間 11:00~13:30
定休日 日、月
<グーグルマップより>