【建設業の人材多様化へ】建設ディレクター協会「トモツク」プロジェクトの北陸キックオフが朱鷺メッセで開催

一社建設ディレクター協会「トモツク」プロジェクトの第一弾として北陸エリアのキックオフが行われた

一般社団法人建設ディレクター協会(本部:京都府)は4月20日、新潟県新潟市中央区の朱鷺メッセにおいて北陸エリアの組織整備に向けたキックオフイベントを開催。北陸エリアの建設ディレクターを導入した建設会社から多くの参加あった。

近年注目されている「建設ディレクター」は、ITとコミュニケーションで現場とオフィスをつなぐ新しい職域だ。専門スキルを身に着け、工事施工に係るデータの整理及び処理、提出書類の作成管理やICT業務等を行い、現場技術者をサポートする役割。施工プロセスを理解しながら、技術者の経験やカン、知識を可視化して、現場とマネジャーをつなぐ役割を果たす。

建設現場においては、建退共関係や施工体制台帳、安全書類などおびただしい数の工事書類を処理しなくてはならない。これらは現場に従事する施工技術者に重くのしかかる。建設ディレクターは、こうした書類作成のほかにも、ICT関連業務として3Dモデルの作成やレーザー測量、点群データ処理のほか、ドローンによる空撮まで担う。現場技術者のサポートをすることで、社内のDX推進と省人化への貢献を目指し、長時間労働の削減にも寄与する。

建設ディレクター協会は2017年に発足。建設ディレクターの育成事業と奨励を担ってきた。現在、47都道府県に3,500人以上の建設ディレクターが活躍しているが、育成プログラム受講希望者の実に7割が女性だという。また建設ディレクターを目指すのは若手が多く、建設業未経験で、他の分野から挑戦する人が8割を超えるということも特筆したい。人材や働き方の多様性につながり、持続可能な建設業界を考えるうえで注目される存在と言える。

株式会社水倉組の建設ディレクターチームは、壇上から導入後の事例などを発表した

この日は、協会が推進する「トモツク」プロジェクトの北陸キックオフイベント。地域を起点に人と組織がつながり共に育っていく仕組みで、これまで希薄だった建設ディレクター同士のネットワークを構築し、職域確立や情報交換につなげようというものプロジェクトである。新潟県が属する北陸エリアはその第1号として、この日キックオフが催行された。今後は6月に九州、7月に北海道、8月に関東と伝播していき、2026年12月までに全国9エリアが「トモツク」の組織を構築する。

新潟県から建設ディレクターを導入している建設企業として、伊米ヶ崎建設株式会社(魚沼市)、株式会社水倉組(新潟市西蒲区)、株式会社高舘組(上越市)、株式会社星野組が紹介された。伊米ヶ崎建設と水倉組は建設ディレクターが登壇して、導入後の事例紹介などを行った。

 

「企業の枠を超えたつながりを持つことで情報共有による改善につなげてほしい」と新井恭子理事長

建設ディレクター協会・新井恭子理事長は「建設業界においては、チームで成果をつくることが求められる。この考え方を、組織内だけでなく地域に転換していくもの。単独では難しくても、企業の枠を超えてつながることで前に進むこともできると考えている。情報共有されて取り組みの改善にもつながる。この流れを止めることなく加速させていきたい」と話した。

 

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