【コラム】令和8年6月 梅雨の季節に思う|益田浩(元新潟県副知事・前中国運輸局長)

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【コラム】令和8年5月 新緑の季節になりました。|益田浩(元新潟県副知事・前中国運輸局長)

 

1.はじめに

梅雨の季節になりました。東京都は6月7日、新潟県は6月20日が梅雨入りとか。新潟県の梅雨入りは例年より遅かったのですね。今年は渇水に悩まされることが無いよう、祈ります。

梅雨の季節はどうしても憂鬱になりがちですが、まとまった降雨が期待できるという意味で貴重です。日本の年間降水量は世界平均の約2倍と言われており、世界的に見ても水資源に恵まれています。先年来、世界を席巻しているAI産業にせよ、AI産業を支える半導体産業にせよ、電力とともに水を大量に消費するため、水資源の多寡は国力に影響するまでになりました。新潟県は信濃川や阿賀野川など、広島県にも太田川や芦田川などの一級河川があり、これらの貴重な水資源を適切に守っていかないといけません。とはいえ、6月に2回も台風が本州を直撃するのは、いささか行き過ぎですね。そもそも、台風は9月の季語です。季節感が変わってしまいました。

今月は、ようやくイラン戦争の終結が視野に入るものの、イスラエルの動きが不安定要因となり、我が国と中国との関係は、依然として改善の兆しが見えない状態。終盤に入った通常国会では、相変わらず、一体何を議論しているのだろうかとの感が拭えず。一方、待望のサッカーFIFAワールドカップが始まり、日本代表の活躍に心が沸き、推しごとも引き続き、頑張っています。今月はこのような内容になります。

 

2.イラン戦争の行方

今月中旬から、アメリカ・イラン間で戦争終結に向けた動きが本格化しました。それぞれの対外発信が食い違いながらも、どうやら今回は双方が真剣に交渉しているという本気度は伝わります。一方で、かねてから指摘している変数のイスラエルは、現体制維持のためにも戦争を終結させたくない本音が見え見えで、レバノンでの紛争を梃子に、戦争終結の合意をいかに反故にさせるかという策動を取り続けています。合意の進展はアメリカがどこまでイスラエルの挑発行為を抑制させることができるか次第でしょう。

アメリカのトランプ大統領も、イスラエルに対するイライラを明確に示しています。イラン戦争が終結しないと、アメリカ国内のインフレが収まらず、今年11月に予定される中間選挙に向けて大きな逆風となるため、一刻も早く、思いどおりにならないホルムズ海峡から手を引きたいでしょう。ただ、トランプ大統領を熱狂的に支持しているアメリカのキリスト教福音派は、終末論と重ねて、イスラエルに対しても同じように熱狂的に支持しているので、イスラエルはトランプ大統領の足元を見ているのかもしれません。

 

3.中国との関係

イラン戦争が順調に終結に向かえば、石油やナフサなどの不足は徐々に解消されていきますが、イラン戦争の影に隠れて、中国との関係は暗雲が垂れこめたままです。今月中旬、中国の国有旅行会社がひっそりと訪日団体旅行の募集を再開しているとの報道があり、観光分野から緊張緩和を目指す動きかと期待しましたが、残念ながら、日本のマスコミ各社が報道すると、再停止となったようです。

最近の中国は、日本を新型軍国主義など謂れなく誹謗しており、これに対して、5月末にシンガポールで開催された安全保障会議(シャングリラ会合)で、小泉防衛大臣が見事に切り返し、首相官邸のXでも反論の投稿をしています。どちらがより軍備拡張を進め、地域の不安定化を図っているかは明白です。従来の日本のように、何を言われても黙っているというのは国際社会においては著しく不利なので、必要な反論・主張は行うべきです。とはいえ、これまで中国から強く言われると唯々諾々と引いてしまう日本に慣れていた中国は、さらに圧力を強めてくるでしょう。中国によるレアアースの輸出規制は対日圧力の要なので、簡単には緩和されず、長期戦になります。今年2月からはタングステンの対日輸出はゼロとなっています。

 

4.国家備蓄制度

今般、いまだに日本の原油輸入がいかにホルムズ海峡に依存しているのか、白日の下にさらされましたが、一方で、オイルショックなどこれまでの苦い経験から、日本では国や民間企業などによる石油備蓄が進められており、日本の需要の約200日~250日分はあると言われています(私もかつて国土庁で大深度地下利用の担当補佐をしていた頃、地下に設置された串木野国家石油備蓄基地を視察したことがあります。)。今年3月にはベトナムからこの国家備蓄の融通を要請されるという珍しい出来事がありました。備えあれば憂いなし、との格言がありますが、憂いなしとまではいかなくても、憂いが軽減されることは重要です。かつて日本が経済大国を誇った頃、日本には資源は無いが、買えば済む、との言説がありましたが、今や、円は160円台を割り、調達コストは増大、そもそも供給ルートを絶たれて、買いたくても手に入らないという事態が生じています。

産業の血液と言われるレアアースについて、石油備蓄のような国家備蓄の制度で備えていなかったのは残念です。平時には、このような制度がなぜ必要なのか、税金の無駄遣いではないか、という議論にすぐなりますので、余程、長期的な戦略が無いと予算化できません。さすがに今後は制度化に向けた検討が進むと思いますが、既に大幅にレアアースの供給が絞られた後で、どこまで実効性が確保できるのか。2010年に尖閣諸島周辺で中国漁船が海上保安庁の巡視船に体当たりした事件以降からでも手を打っておけば、随分、危機の度合いが違うのになと感じます。

 

5.日本の国会審議など

対ドルで1ドル160円を割り、約39年ぶりという歴史的な円安水準となり、インフレの懸念がさらに高まっている中、7月17日が会期末となる我が国の通常国会において、何が盛んに議論されているのかと思うと、高市総理陣営による他候補への中傷動画作成疑惑です。正直、どうでもいいです。週刊誌の報道をネタにどこまで騒ぐのでしょう。この審議で得られるものは何なのか。行き過ぎた円安への対処、イラン戦争終結後の日本の貢献のあり方、レアアースの確保・備蓄をはじめ、国会で審議すべき重要課題はいくらでもあります。食料品への消費税の減税、議員定数の削減、副首都構想、安定した皇位継承の確保なども終盤国会の争点のはずです。議論が深まっている感じはしません。野党はこのまま気軽に政権批判ができる地位に安住したいのですかね。この体たらくではと思わずにおられません。

野党の姿勢を嘆くついでに脱線しますが、立憲民主党・古賀千景議員による「自衛隊は経済的に厳しい子供が行く」との発言は、何をかいわんやです。思わず本音が出たのでしょうが、自衛隊に対する認識としてあまりに酷いですね。酷いと言えば、6月23日に沖縄で開催された沖縄全戦没者追悼式における高市総理の挨拶の際、多くのヤジが飛んだとの報道がありました。戦没者を追悼する式典ですよ。私も広島在勤時、広島市の平和記念式典(広島市原爆死没者慰霊式並びに平和記念式)に参列したところ、当時の岸田総理の挨拶の間、ひっきりなしにデモ隊のヤジが聞こえ、厳粛な慰霊の場なのにと憤慨したことを思い出しました。国旗毀損罪を巡る議論とも重なりますが、表現の自由も、当然ながら無制限の自由ではないと思います。

 

6.サッカーFIFAワールドカップ開幕

ぷんぷん怒って、あまり血圧を上げると健康に悪いので、話題を変えます。こちらも別の意味で血圧が上がってしまいますが。今月はサッカーFIFAワールドカップが始まり、日本代表は、三苫選手や遠藤選手の不参加(ちなみに、ChatGPTに今大会の主な不参加選手を聞くと、冨安選手の名前も挙がっていました。ChatGPT、怖いな。)、久保選手の負傷など、ベストメンバーとは言えないまでも、初戦に強豪オランダと引き分け、鬼門の第2戦はチュニジアに快勝、そして、第3戦も惜しくも引き分けでしたが、無事に決勝トーナメントに進む大活躍を見せています。次はブラジルかぁ。言うまでもなく、優勝候補の筆頭に名前が挙がる強国です。この真剣勝負の場で対戦するとは身震いします。33年前、TVの前でドーハの悲劇に泣き(文字どおり)、日本が初出場した1998年のフランス大会の第2戦・日本・クロアチア戦(0:1で惜敗)を現地で観戦した私としては、たとえ、どんな強豪を相手にしても、勝てるかもと夢を見させてくれる今の日本代表には瞠目します。WBCベースボールで活躍する日本代表にも同じ感想を持ちますが、今回のワールドカップは地上波でTV観戦できるため、一体感や没入感が先のWBCのときと全く異なりました。オリンピック競技大会も含め、国際的なスポーツイベントの中継においては、競技の普及の観点を考慮し、地上波を排除した独占的な視聴方法に限らないよう、放送各社などに強く希望します。

6.推しごとなど

今月、新潟を訪問する機会は無かったのですが、加茂市(桃)と佐渡市(おけさ柿)にふるさと納税をし、東京の新宿駅南口にある「いかの墨」(よね蔵グループ)で、新潟の日本酒や食材を堪能してきました。いかの墨は新宿駅周辺に2軒、東京駅周辺に1軒あり、重宝しています。今回は、同行者に新潟を紹介する意図もあり、このお店を選びました。新潟の日本酒5種飲み比べをはじめ、日本酒のレパートリーがとても豊富です。新潟の枝豆、椎茸、ナスなどの野菜や南蛮エビなど魚介類、栃尾の油揚げも楽しむことができます。私は鶏肉が苦手なので選びませんが、鶏の半身揚げもありました。新潟を代表する郷土料理として、のっぺを紹介しましたが、他は何がおススメですかね。画像を撮り忘れましたが、〆はへぎそばでした。

弥彦むすめ(枝豆)

のっぺ(新潟の郷土料理)

推しごとは、先月触れた5月末のSTU48のコンサート2公演が白眉でした。東京ドーム隣のKanadevia Hallにて、5月30日に9周年コンサート、翌31日はセンターを務めた石田千穂さんの卒業コンサートが開催されました。いずれも冒頭から皆が立ち上がるのには閉口しましたが、それぞれ5列目と3列目と席にも恵まれ、メンバーからのレスもがっちり受け取りました。石田さんとは内航海運を動画で紹介する仕事などでご一緒し、認知されていますが、しっかりした方で、卒業後も、引き続きのご活躍をお祈りしています。中国運輸局では、中国地方の豪雨災害の風評被害払拭キャンペーンなどでもお世話になっていました。ありがとうございました。STU48は、6月末から10月中旬にかけて、全国ツアーを予定しており、7月には、東京2公演、新潟2公演(新潟LOTS)が開催されます。良い席が確保できれば、新潟への遠征も考えています。

以前も書きましたが、今は元STU48のドラフト3期生の沖侑果さんをイチ推しで応援しており、5月末から6月にかけて、彼女の舞台(ONE MORE TAKE、カルコメ、つむぱぱ)を計6回観ています。8月にも天王洲・銀河劇場での演劇が予定されており、既に6公演申し込み済みです。実は、沖ちゃんは上記の石田さんの卒業コンサートにもサプライズで登場し、久しぶりに、公演衣装を着て、歌って踊る姿を間近で観ました。眼福でした。その他、STU48の岡田あずみさんや原田清花さんが出演した舞台「結城友奈は勇者である」も観ました。これまで演劇を観る機会は限られていましたが、最近、急増しています。行動変容を促す推しの力は偉大です。

あとは、今月、新潟勤務のとき以来のゴルフをしました。職場の懇親ゴルフです。7年ぶりくらいかな。付け焼刃でゴルフスクールに通って練習していたのですが、実際のゴルフ場では、スクールのような平坦の場所で心静かに打てるはずもなく、球はあっちに行ったり、こっちに行ったり。池やバンカーには吸い寄せられ、見事にボロボロでした。まぁ、これからも年に1回の職場の懇親ゴルフには参加しようと思います。

最後に、これは自分も聞いて驚いたのですが、今年11月に富山県氷見市で予定される市議会議員選挙に旧運輸省で同期の航空技官・水上武彦君が出馬する予定です。氷見市に所縁のある方がいらっしゃいましたら、是非、水上君の応援をよろしくお願いします。

沖侑果さんのサイン&イラスト(舞台つむぱぱ)

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