【新潟県企業の意識調査】「SDGsに取り組んでいる企業」が3割を超え過去最高を更新

株式会社帝国データバンク新潟支店は、新潟県401社を対象に、SDGs(Sustainable Development  Goals:持続可能な開発目標)に関する企業の見解についてアンケート調査を実施した。調査期間は2026年6月17日~6月30日(インターネット調査)。

その結果、SDGsの「意味および重要性を理解し、取り組んでいる」企業は34.5%となり、2020年の調査開始以降で初めて3割を超え、過去最高を更新した。また、『SDGsに前向き』な企業は、前年比0.7ポイント増の52.2%となり、2年ぶりに上昇した。さらに、SDGsに取り組む企業の4割超が何らかの成果を実感していることもわかった。

一方で、「言葉は知っていて意味もしくは重要性を理解できるが、取り組んでいない」企業は34.9%、
「言葉は知っているが、意味もしくは重要性を理解できない」企業は10.3%で、両者を合わせた『SDGs
を認知しつつも取り組んでいない』企業は前年比0.4ポイント増の45.2%となった。

業界別に「意味および重要性を理解し、取り組んでいる」企業の割合をみると、『製造』が45.2%(前年34.9%)、『建設』が39.5%(同36.1%)と高い水準を維持した。上昇幅が最も大きかったのも『製造』で10.3ポイントの増加となった。

SDGs17の目標のうち、現在力を入れている項目を尋ねたところ、働き方改革や労働者の能力向上など
を含む「働きがいも経済成長も」が34.9%で最も高かった(複数回答、以下同)。次いで、再生可能エネルギーの利用などを含む「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」(27.6%)、カーボンニュートラル製品の使用などを含む「気候変動に具体的な対策を」(26.3%)、災害などがあっても早期に回復できる持続可か能なまちづくりなどを含む「住み続けられるまちづくりを」、リサイクル活動などを含む「つくる責任つかう責任」(いずれも21.6%)が続いた。人材・雇用に関する目標と、エネルギーや脱炭素、資源循環といった環境関連の目標が上位を占め、自社の事業活動と結び付けやすいテーマを中心に取り組んでいることがうかがえる。

業界別の取り組みランキング

企業規模別にみると、「大企業」は80.8%と8割を超えたものの、前年(86.2%)からは低下した。「中小企業」も71.4%と、前年から1.5ポイント低下し、いずれの規模でも前年を下回った。「大企業」の低下幅が「中小企業」を上回ったことで、両者の差は前年(13.3ポイント)から9.4ポイントへ3.9ポイント縮小したものの、依然として「大企業」が「中小企業」を10ポイント近く上回っている。

いずれかのSDGs目標に力を入れている企業の割合は、企業規模を問わず引き続き7割を超えている。一方で、今回の結果からは、企業におけるSDGsに対する取り組みの広がりは一服した様子もうかがえる。

いずれかのSDGs目標に力を入れている企業に取り組みによる成果を尋ねたところ、『成果あり』と回答
した企業は41.1%だった。具体的な成果では、「従業員満足度が向上した」(13.7%)が最も高かったほか、「従業員の定着率が上がった」(8.3%)も上位となり、SDGsへの取り組みが、働きやすい職場環境の整備や従業員の意識、定着など、社内の変化として表れている様子もみられた。また、「経営方針等が明確化された」(10.1%)も1割を超えており、SDGsを自社の経営方針や事業活動と結び付けることが、経営の方向性を社内で共有する契機となっていることもうかがえる。

新潟県は2022年度に内閣府よりSDGsの理念を取り入れて持続可能なまちづくりや地域活性化(地方創生)に先進的に取り組む地方自治体として「SDGs未来都市」に選定されており、今後も推進に力を入れる自治体としての役割が期待される。

帝国データバンク新潟支店では「2030年までにSDGsを達成するためには、政府、金融機関、取引先などに対し、業種別の実践例や効果測定の方法を示し、外部環境が悪化しても取り組みを継続できるような基盤づくりが求められる。特に経営資源が限られている中小企業のうち、すでにSDGsに取り組んでいる企業については、その活動を経営課題の解決や企業価値の向上に結び付け、成果を可視化しながら発展させていくことが求められる」と見解を示している。

 

こんな記事も