【記者ノート】㈲デフェンス警備保障の田中達人社長 “イメージアップ”に資する「ユースエール認定」で、若者にも選ばれる警備会社を目指したい

自衛隊OBが立上げ、同OBが経営を繋ぎ、3代目の田中達人社長がインタビューに応じる
人手不足や3Kイメージ払拭へ「ユースエール」を
自衛隊OBが2000年に立上げ、同OBによる経営を続ける有限会社デフェンス警備保障はこの程、若者の採用や育成などに力を入れる「ユースエール企業」に認定された。言うまでもなく、このユースエール認定は若者採用などに積極的で、しかも残業時間や有給休暇の取得などに一定の要件を満たす企業を認定するもので、3代目となる田中達人社長は「創業26年、社長になって3年余りだが、警備業界も人手不足のうえ3Kのイメージが強く、若者に選ばれるにはハードルがとても高いので、何とか“イメージアップ”を目指して、ユースエル認定に取り組んだ」と正直にその心情を話してくれた。
従業員の平均年齢は47.8歳だが、田中社長の人柄か、会社の雰囲気がとても明るいのが印象に残ったし、自衛隊OBが社長を務めていることもあり、従業員の指導・育成・教育が徹底されている。同社では創業以来、『地域一番目指す!』とのモットーを掲げながら進んでいる。なお、今回のユースエル認定で県内の認定企業は127社となった。
健全な雇用管理や安全意識を一層高めたい
現在有給休暇の平均取得実績が15.2日、月平均所定外労働時間が4.7時間で、直近3年間では男性社員の育児休暇取得の実績もある。「これからも健全な雇用管理とメリハリのあるワークライフバランスに心掛けていきたい。更に同時に、同社は主な仕事が交通誘導警備業務で、残り3割が施設警備や鉄道保安作業だが、田中社長は「私達はJRやえちごトキめき鉄道の保安業務に伴う列車見張り員にも携わっている。
先月20日栃木県鹿沼市で起きた東部鉄道新鹿沼駅の特急列車による死亡事故では、列車見張り員の十分な確認がなされなかったことが報道されているが、我が社にとっても決して他人ごとではなく、人の命や身体、財産を守る仕事でもあり、改めて一層安全への意識を高めていかねばならない」とも強く訴えている。
自衛隊OBだけでなく高校生へ積極アタック
自衛隊OBが立ち上げる警備会社は県内でも何社か見られる。そこで敢えて自衛隊時代のことを尋ねてみた。
田中社長は下士官も務めた自衛官出身だが、30代にはPKOで中東のゴラン高原も行ったとのことだ。「中東での戦争を間近で見た。当然自衛隊は紛争の最前線には行かないものの、緊迫した中での任務に就いたことは大きな経験となった。併せて平和の重要性を改めて感じた」と当時を振り返る。
なお、OBが立ち上げた警備会社であっても、OB社員は3割ほどであり、「世間から見れば、自衛隊は退職年齢が今でも56歳前後であることから、OBによる警備保障会社は退職自衛官の受入れ先と見られることも多い。私達は自衛隊OBだけでなく、若者の雇用先となれるよう努力している。今年も来春の高校卒業生向けの就職説明会にも積極的に参加し、高校卒業生からも選んで貰えるよう取組みを進めている。今回説明会会場にも会社の仕事現場へも訪れた高校生がおり、来春就職してくれることを大いに期待している」と積極的に若者雇用をPRする田中社長でもある。
土木・建設・災害現場でも信頼される警備を、若者がやりがいのある働きやすい環境改善を
確かに警備業界は人手不足が続く一方で、道路交通誘導はもちろんのこと、土木・建設・電気工事などの現場ではなくてはならない存在である。その他昨今の自然災害における災害現場なども含めて今、社会全体において安全性の確保の重要性が一層高まっており、警備分野への確かな人的配置が求められている。この点について、田中社長は「土木・建設現場や災害現場で、建設会社などの依頼主からも信頼される警備を目指したい」と言及するとともに、「若者からもやりがいと使命感を持って貰えるように、今後とも働きやすい職場環境の改善にも努めたい」とキッパリと話す田中社長だ。

有限会社デフェンス警備保障が入る事務所
竜 哲樹(にいがた経済新聞ライター)