新潟県村上市で「朝日温海道路」1号トンネルの現場見学会が開催される

建設の進む「朝日温海道路」1号トンネル

1号トンネルの進み具合は8月末時点で6割超

県北地域で、日本海沿岸をつなぐ道路工事が着々と進んでいる。日本海沿岸東北自動車道の一部をなす「朝日温海道路」(全長:40・8キロメートル、新潟区間:朝日まほろばIC~新潟県境、山形区間:新潟県境~あつみ温泉IC)の工事だ。

新潟国道事務所は6日、この道路工事の現場や進み具合を県民に広く知ってもらおうと、本県メディア関係者を集め、「朝日温海道路」第1号トンネルの見学会を開催した。この日、トンネル内部では掘削部分の補強作業が行われており、鉄棒(ロックボルト)を打ち込む重機の活躍する様子が見られた。

【写真】ロックボルトを打設する様子

国道事務所担当者は、トンネル工事の見通しについて、「地質を確認しながら慎重に進めています」と説明していた。また、工事の現場担当者も、「1日に進む距離は順調なら3〜4メートル、地質次第では1〜2メートルです。完成に向け、事故が起こらないよう、安全第一で進めています」と語り、山間部でのトンネル工事の難しさを窺わせた。

ちなみに、2019年8月末時点では、今回披露された1号トンネル(全長1007メートル)の進み具合は、6割超(9月6日時点で630メートル)。最終的に本県区間には、計13のトンネルが建設される。

全線開通には、今しばらく時間がかかりそうだが、「朝日温海道路」が開通すると、本県への観光客呼び込みをはじめ、日本海側の物流活発化にも繋がるなど、様々な面で期待が持てる。さらに、既存の国道7号線にある山間部のカーブや勾配を整理し、荒天時や冬季を含めた事故発生リスクを減らすことにもつながる。これらは、地域住民の日常生活にも大きく貢献するだろう。特に、高齢世帯が多い県北地域にとり、スーパーマーケットや医療機関へのアクセス向上は非常に重要だ。

そもそも、「朝日温海道路」の建設は、北海道から日本海沿岸を経て九州に至る日本海側のインフラ整備を行う「日本海国土軸」構想の一端を担うものだ。特に、我が国では2011年3月に発生した東日本大震災を受けて、国全体としてのリスク分散やバックアップ体制の必要性が持ち上がっている。様々な災害に柔軟に対応できる国づくりのためにも、早期の全線開通が望まれる。

日本海沿岸東北自動車道