新潟市民プラザ(新潟市中央区)で北朝鮮の人権について考える映画上映会が開催


3Dアニメーション作品「トゥルーノース」上映後のトークの様子

特定失踪者家族有志の会や、北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会などが主催する「北朝鮮に自由を! 人権映画祭」が4日から5日まで、新潟市民プラザ(新潟市中央区)で開催されている。北朝鮮を主題に描いた映画作品が上映されるイベントで、入場は無料。4日は、主に帰還事業や脱北を題材とした4作品が上映され、来場者の胸を打った。

同イベントは2019年、東京都での開催に始まり、その後2020年には大阪府で、そして今回の新潟開催で3回目を数える。

特定失踪者問題調査会の代表などを務める拓殖大学海外事情研究所の荒木和博教授によると、近年、韓国では北朝鮮の人権への関心の高まりから、こうした映画の鑑賞会が行われるようになってきており「それを日本でもできないか」と始まったものであるという。

そして、横田めぐみさんたち拉致被害について言及するとともに「在日朝鮮人とその日本人家族、約9万3,000人が北朝鮮へ帰った『帰還事業』の玄関となったのが新潟港である」(荒木教授)ことも今回の新潟開催の理由だと話す。

ロビーには帰還事業や北朝鮮の強制収容所について解説するパネルが並ぶ

強制収容所を描いたパネル

映画祭では2日間に渡って作品を上映するが、4日は主に帰還事業と脱北を描いた「絶唱 母を呼ぶ歌 鳥よ翼をかして」(1985年)、「海を渡る友情」(1960年)、3Dアニメ「トゥルーノース」(2020年)、ドキュメンタリー「国境を越える北朝鮮の子どもたち」を上映。現在もネットで配信される最新作から、帰還事業当時の人々の心象を伺える古い作品、あるいは劇場非公開のドキュメンタリーといった通常では鑑賞する機会に乏しい作品まで、現地の生活や心情を網羅的に知ることのできる機会となった。

荒木教授は「(ソフトや会場の用意もあり)なかなか地元の人がやろうとしてもできないと思う。どういう映画があるのか、我々も第1回から開催していくうちに知っていく面もあった」と話す。また、各作品の上映後には関係者が登壇し、製作過程や作品の背景にある北朝鮮の実情などについてのトークも実施した。

後半となる5日は、韓国で公開された作品や、拉致に焦点を当てた日本の作品の上映を通し北朝鮮の人権問題を見ていくラインナップを予定している。

蓮池薫さん、曽我ひとみさんの講演でも、北朝鮮の国としての動向と、苦しい生活を強いられる国民の意識の乖離への言及は多い。また、国上層部の思惑や国際的な経済制裁に関する話題は日本でも取り上げられるが、実際の生活者へ目を向ける機会は少ない。

荒木教授は「北朝鮮は世界的にも非常に酷い人権状況にあり、日本人の拉致被害だけを取り上げて解決することはできないと考えている。北朝鮮全体の状況を改善していくため、各関係団体にも動いてもらえれば」と映画祭にかける考えを語っていた。

 

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