連載 新潟の農業 活性化の処方箋は園芸にあり 第4回「生産者の機械化支援で大規模化を図るJA新潟みらい」


JA新潟みらいでは、白根野菜流通センター(新潟市南区)の敷地内に、枝豆の選果場の建設を進めている

国内の各地では、農業の高付加価値化を図るため、園芸の振興に力を入れていて、新潟でも園芸振興に向けた動きが加速してきている。例えば、新潟市では2018年度から市の園芸の大規模化・産地化の支援事業を活用し、ハウス団地の建設が進められている。新潟県も昨年、販売額1億円以上の園芸産地を今の51産地から101産地に倍増させる目標などを掲げた「園芸振興基本戦略」を策定、園芸の大規模産地化のサポートを強化していくという。

そんななか、新潟県には、すでに園芸が盛んな地域がある。その一つが、JA新潟みらいの管轄エリア(白根、亀田・横越、五泉、阿賀、新潟西)だ。

「新潟西(新潟市西区)には販売額が1億円以上の品目が、米を含めて8(いもジェンヌ、大玉すいか、小玉すいか、かぶ、大根、米、ねぎ、メロン)あるほか、(ル レクチェを始め様々な園芸が行われている)白根(新潟市南区)には、50近くの部会があります。また、五泉市には、大嘗祭への献上品に選ばれた里芋の帛乙女(きぬおとめ)があり、亀田(新潟市江南区)には、籐五郎、キャベツ、長芋、とうもろこしなどがあります」(JA新潟みらい経営管理委員会の梨本勉会長)。

また、JAの資料によると、県内には、販売額5億円以上の品目(野菜・果実)が11あり、その11品目の中に、1億円を超える産地が27ある。
具体的には、
・ねぎ(販売額11億205万円、1億円以上の産地数3)
・枝豆(販売額7億6121万円、1億円以上の産地数3)
・きゅうり(販売額6億1387万円、1億円以上の産地数2)
・れんこん(販売額5億7549万円、1億円以上の産地数2)
・さといも(販売額5億1086億円、1億円以上の産地数1)
・大玉すいか(販売額17億355万円、1億円以上の産地数2)
・おけさ柿(販売額15億5267万円、1億円以上の産地数3)
・日本なし(販売額14億2965万円、1億円以上の産地数4)
・いちご(販売額6億5336万円、1億円以上の産地数3)
・小玉すいか(販売額6億4329万円、1億円以上の産地数2)
・西洋なし(販売額5億221万円、1億円以上の産地数2)
となっている。

このうち、新潟みらいのエリア内の産地は12も登場する。実際、新潟みらいの取扱金額は、園芸6割に対し、米4割という構成。

県内屈指の園芸が盛んな産地といえるが、課題もあるという。「後継者不足」(梨本会長)だ。この課題に対処するため、新潟みらいでは、枝豆や玉ねぎなど機械化できる作物の生産額を伸ばし、大規模化を促す取り組みを行っている。このうち枝豆では、白根野菜流通センター(新潟市南区)の敷地内に、枝豆の選果場の建設を進めている。3月上旬に完成し、枝豆が本格シーズンを迎える6月下旬に稼働する予定だ。

JA新潟みらいでは、枝豆や玉ねぎなど機械化できる作物の生産額を伸ばし、大規模化を促す取り組みを行っている(写真はイメージです)

選果場では、生産者が枝豆をもってくると、鮮度を保持するため、まず枝豆を氷水につける。その後、「事前にコンピューターにインプットしておいた枝豆の色や形をもとに自動で枝豆を、商品になる枝豆と商品にならない枝豆に選別していく」(JA新潟みらい)という。そして、選果された枝豆は袋詰めされ、保冷状態で販売ルートへと運ばれていく。これにより生産者は、選果の作業を大幅に軽減できる。

選果だけではなく、生産面でも効率化を支援している。ハーベスター(収穫や伐採を行う農業機械)を生産者にレンタルすることで、収穫の機械化を支援しているのだ。こうした取り組みで、これまで1反作っていた労力で、5反ほどの生産ができるようになったそうだ。
(なお水はけ、肥料などに関する営農指導も行っており、どの生産者が生産しても一定の品質になるようにしている)。

JA新潟みらい経営管理委員会の梨本勉会長

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biz Link2020年2月10日号より転載