新潟県糸魚川市男性職員のデータ持ち帰り処分は妥当なのか?


写真はイメージです

糸魚川市はこのほど市民の個人情報データを自宅に持ち帰っていた40代男性職員(当時市民課主査)を賞与の減給などの戒告処分にした。

男性職員は2018年5月31日から2020年3月29日までの48日間、自宅で業務を行うため、個人所有のUSBメモリーを使用して氏名、住所などの個人情報データを持ち帰っていた。市によると、現在、外部への流出は確認されていないという。

男性職員への処分は、地方公務員法第33条(信用失墜行為の禁止)違反によるものだが、政府が進める「働き方改革」で残業を減らしたり、新型コロナウイルスの対応でテレワークの重要性が叫ばれたりする一方で、仕事量そのものが減っている訳ではなく、自宅で残業代もなく残業をせざるを得ないケースが増えているという指摘がある。今回のケースも、一概にこの男性職員に過失があったとはいえないという見方があるほか、仕事をしたにも関わらず減給処分になって気の毒といった声もある。

あるIT関係者は「昨今『働き方改革』という名のもとに名ばかりの残業削減が行われ、職員は職場で仕事が終わらず、やむを得ず自宅に戻って仕事を続けているという事情も耳にする。また新型コロナウイルスの感染拡大により、今後益々テレワークを求められる機会が増えると考える。その際に、機密情報や個人情報の紛失や漏洩がないよう取り扱いに頭を悩ませている組織・企業も多いと聞く。USBメモリーにデータを入れて持ち運ばない、パソコンにはウイルス対策ソフトを導入する、(パソコンにデータが残らないよう、)クラウドのファイルサーバーを使うなど、万全とは言えないが、取り急ぎこれらの対策を進め、個人の過失による漏洩・紛失のリスクを低減し、リモートワークをしやすい体制を整えていくことが必要ではないか」と話す。

また、上越人事労務コンサルティングこやま社労士事務所代表の小山史絵氏は「市役所のデータの持ち出しのルールや、上司の許可をもらったのかが処分のポイントになるだろう。働き方改革の中で、一長一短には行かないが、市役所も時間をかけて改革していく必要がある」と話している。

今回の男性職員のケースは今後新型コロナウイルス感染拡大のおそれに伴ってテレワークの重要性が増す中、行政や企業がデータの持ちかえりへの考え方を改めるきっかけになったのではないだろうか。



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