懐かしの「リソグラフ」を使用した最新アートのワークショップが新潟市で開催

手前にあるのがリソグラフ印刷機(一番左が髙橋さん)

5月27日、新潟市中央区のHASHIGO DESIGN(ハシゴデザイン)で、リソグラフ印刷機を使用したデザインのワークショップ「ハシゴプリント倶楽部」が開かれた。

リソグラフは理想科学工業が1980年から販売している事務用の孔版印刷機(シルクスクリーン、原理としてはガリ版印刷と似ている)。当時、同じ機構に製版と印刷工程が実装されている機能は画期的で、印刷コストを抑えられることから多くの官公庁や学校で利用された。また家庭用には同じ原理で「プリントゴッコ」が販売され、こちらも年賀状印刷等で大活躍していた時代があった。

色の重なりと独特のズレが醸し出すアナログ感が面白い

今回参加した長岡造形大学生の作品。色の重なりが風合いの面白さになっている

DTPが一般化してからその活躍の場は失われていたが、近年はその仕上がり、風合いの面白さが世界中のアーティストに注目され、リソグラフを使った「リソアート」として多くの作品が発表されている。
今イベントの主催者でハシゴデザイン代表、グラフィックデザイナー・アートディレクターの髙橋栄一さんも、数年前からリソグラフの魅力に気づき、機器を導入。感染症禍も一段落しかけた今年、多くの人にその魅力を知ってもらおうとイベントを開催し、今回が第2回目。

子供の絵を素材に使うと、その柔らか味に親和性がある

「リソグラフは色の重なりや、かすれ、ズレなどでアナログ、レトロな味が出るところに面白味があります。印刷コストも低く抑えられるので一般の人も手軽にZINE(個人で作った本)を出版することも可能です」(髙橋さん)

この日は「リソグラフ印刷機でオリジナルポスターを作ろう!」というワークショップ。参加者はどちらかといえば普段からクリエイターとして活動している人がほとんどだったが、第一回目は大人から子供まで一般市民も多く、様々な素材を利用して独特の暖かみがある風合いが自在に出せるのは魅力的だ。

イベントは明日28日も10時、14時の2回にわたって開催される。

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