【矯正教育】「マルシェ通し、少年院知って」新潟少年学院が‟御山のマルシェ“を開催(新潟県長岡市)

新潟県長岡市にある新潟少年学院は、家庭裁判所の審判により保護処分として送致決定を受けた少年たちを収容し、心身ともに健全な少年を育成する矯正教育を行っている矯正施設である。現在、首都圏を中心とした東京管内から集められた18歳~20歳の35人が収容されている。

同院での基本的な教育期間は11か月、その間に、茶碗などの陶器の企画、製作、販売を行うクラフトコースや、作物を育て、収穫、販売するアグリコースなど、多種多様な教育を段階的に行い、少年の社会性や就労意識を向上させ、再非行防止へ具体的な方策を見出している。

2022年7月からは、アオーレ長岡のナカドマで‟御山のマルシェ“とし、年2回ほど少年たちが生産したものを販売、作品の展示などを行っている。10月31日は、今年7月に引き続いて、今年2回目のマルシェが行われ、ぐい吞みや湯呑み茶碗、さつまいもなどが販売された。

看板のデザインも少年たちが自ら製作

看板のデザインも少年たちが自ら製作

山田高志主席専門官(49歳)によれば、集客を促す看板のデザインも、少年たちが自分たちで考えて、描いたものだという。それを、印刷業者が印刷した。商品の企画から生産、販売まで一貫して少年たちが主体となって行い、売れゆきなどのフィードバックを受け、改善、改良などを行っていく。なかなか本格的である。

敷地内の畑で採れた紅はるか。これで一袋100円はとても安い!

平日の午前中にも関わらず、多くの人で賑わう

マルシェを通して、地域の人たちに、少年たちが製作したものを実際に購入してもらうことによって、地域社会に貢献をでき、少年院というものも知ってもらうことができる。また、製作した少年たちが、誰かの役に立っているという自己肯定感を高め、社会復帰後の自立に繋がるきっかけとなる。

同日たまたま市役所に用事があり訪れたという長岡市内在住の70代女性は、同日にマルシェが行われているのを知り、湯呑みを購入した。「自分も兄弟が障害をもっているので、常日頃世の中に取り残された人たちの応援をしたいと思っている。こういうことでしか応援できないけれど」といいつつ、先ほど購入した湯呑み茶碗を見せてくれた。厚手で頑丈、しっかりとした造りである。「いままでコーヒーばっかり飲んでいたが、これを機にお茶も飲むようにしたいと思う」と笑顔で答えた。

「ちょうど良い大きさ。色が気に入った」と女性

少年たちの想いによって作られた製品が、地元の人たちに購入され、愛用されることによって人々の生活に役立ち、少年たちの自立にも役立つ。人の想いと愛が循環する。そんな暖かい、素敵なマルシェだった。

 

(記事・撮影 湯本泰隆)

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