【記者ノート】県立海洋高校と近畿大学が“高大連携”で取組んで来たノドグロ種苗生産、同大が育てた稚魚1,500尾を日本海に放流!

船からノドクロの稚魚を放流(筒石沖)している様子
3度目の今年はより高い放流効果期待し、1年長く飼育
新潟県立海洋高校(新潟県糸魚川市)と近畿大学水産研究所(和歌山県白浜町)では、高級魚のノドグロの安定した種苗(稚魚)生産技術の確立を目指し、共同(高大連携)で飼育研究を行っており、放流3度目となる今年も、地元漁業者らの協力のもと、近大富山実験場(富山県射水)で人工ふ化から育成した稚魚約1,500尾を能生漁港の隣の糸魚川市筒石沖にて放流を行った。
特に今年は昨年までよりも1年間長く飼育して育った2024年産の稚魚を放流することで、種苗の更なる安定生産に向けた技術改善や、最適な放流方法の検討、放流効果の確認などを行っている。
2隻に分けて能生漁港を出て、筒石沖に放流!
7日朝、関係者らが能生漁港内の海洋高校栽培漁業臨海実習棟に集合し、9時からノドグロ稚魚(全長約10センチメートル)約1,500尾を水槽に積み込み、更に船に移し11時と12時30分の2度に分けてノドグロを積んでそれぞれ出港し、筒石沖で放流した。
放流には同大水産研究所長(富山実験場長)の家戸敬太郎教授や海洋高校増田真之介教諭のほか海洋高校の生徒17人も乗船して実施した。
家戸教授は今回の放流について、「放流でお世話になっている能生地域の漁業者からはより大きな稚魚を放流して欲しいとの要望も受け、その効果も確かめたいし、ノドグロという資源が増えるよう今後も研究を続けたい」と述べていたほか、同校資源育成コース2年で長野県大町市出身の坪田紫衿さん(17歳)も「船からの放流は楽しかった。皆さんの食卓に美味しいノドグロがのぼることを願いながら、丁寧に放流させて貰った。」と嬉しそうに話していた。
海洋高校は2019年、高校として世界初のノドグロの人工授精と45日齢までの飼育に成功!
なお、同大では完全養殖を目標に、同大水産研究所富山実験場が2016年に人口ふ化に成功したことをきっかけに、近畿大学と海洋高校が「アカムツなど(ノドグロ)の養殖および種苗生産に関する高大連携協定」を締結し研究活動を行って来たもので、2019年には高校として世界初の人工授精と45日齢までの飼育に成功していた。
海洋高校の増田教諭は「近畿大では完全養殖を目標に、我が校は資源保全のノウハウを学ぶために共同研究している」と話していた。
今回放流された稚魚1,500尾は筒石で2年前の9月頃捕獲した天然ノドグロから採卵した卵を富山試験場での人工授精を経てふ化させ育てあげた種苗である。
竜哲樹
昭和25年新潟県上越市吉川区生まれ、新潟県立高田高等学校卒業。昭和48年3月富山大学文理学部卒業(教員免許取得)。元産経新聞社記者、元上越市議会議員。
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