「医療だけでは救えない」アフガンの現実訴え 藤田千代子室長が長岡で講演

医療だけではない、水や食料の確保を含めた支援の必要性を訴える藤田室長
アフガニスタンで医療支援活動を続けるPMS支援室の藤田千代子室長の講演会が2026年3月12日、新潟県長岡市のアオーレ長岡で開かれた。人と自然の共生をテーマに、現地の医療や暮らしの実情、支援活動の課題について報告した。
講演会は「カラムラド中村/記念講演会2026」として開催された。藤田室長は、アフガニスタンで長年活動した医師・中村哲氏の理念に触れ、「医療だけでなく、水や農業を含めた生活基盤の整備が地域の安定につながる」と強調。用水路建設などの取り組みを挙げ、総合的な支援の必要性を訴えた。

中村哲氏の活動を紹介する藤田千代子室長
また、干ばつや紛争の影響を受ける現地の厳しい生活環境や、メディアでは伝えられにくい実情についても説明。「医療だけでは人は救えない」と述べ、水や食料の確保を含めた支援の重要性を指摘した。2025年11月に完成した中村哲記念ハンセン病センターにも触れ、診療技術を次世代へ継承していく必要性を語った。
同日午前には、ドキュメンタリー映画「荒野に希望の灯をともす」が上映され、中村氏の35年にわたる活動の軌跡が紹介された。会場では現地の子どもたちや農村の写真も展示され、参加者は熱心に見入っていた。
三条市から参加した71歳の女性は「活動が続いていることに安心した。今後も継続してほしい」と話した。藤田さんは「長岡市立南中学校でも講話を行い、熱心に聞いてもらえたことがうれしい」と述べた。