【長岡】「怒り」をビールに込め自分にエール 一了プロジェクトが「アンガーエール」開催

長岡市内で2026年2月から3月にかけて、参加者が自身の「怒り」と向き合いながら低アルコールの手作りビールを醸造するワークショップ「アンガーエール」が開かれた。主催は一了プロジェクト。会場は長岡市「よへさ」で、全3回の日程で実施された。

企画したのは、乳がんステージ4や希少がん「GIST」の当事者である谷藤幹枝さんと、国際結婚や離婚、介護経験などを持つ渡辺ちえこさん。両氏は「自分たちが困難を乗り越えられた原動力は“怒り”だった」との思いから、「怒り」を否定せず、自身への「エール」に変える場として企画した。

ワークショップでは、アルコール度数1%未満のビールを製造。2月14日の初回では仕込み作業を行い、参加者はラベルに自身の怒りや感情を書き込んだ。3月1日の第2回では瓶詰めとラベル貼りを実施。3月14日の最終回では完成した「アンガーエール」を参加者同士で味わった。

主催者によると、参加者は怒りを書き出し、時間を置いて再び見つめ直す過程で、自身の感情を客観視する体験を得たという。渡辺さんは「怒りを書き出し、熟成させ、最後に飲み干すことで、自分自身にエールを送る感覚があった」と振り返った。

イベントはSNSなどで反響を呼び、県外からの問い合わせもあった。一方で、大雪の影響によるキャンセルも発生したが、見学や途中参加にも柔軟に対応した。

3月30日には「アンガーエール第一期生卒業式典」も開催。参加者らは福島江沿いで乾杯し、主催者が制作した楽曲「怒れ、我ら」を披露するなど、交流を深めた。

主催者側は今後について「新潟発の独自企画として継続したい」としており、イベントの継続も検討している。