【キシャメシ】パフェの概念が変わる 新潟市西区「ノワルージュ」がサロンスペースをオープン

苺のパフェ※現在は終了

新潟市西区で取材を終えた午後、向かったのは同区にある「ショコラトリー ノワルージュ」。

2022年にオープンした同店は、チョコレートを中心に、焼き菓子やパフェなどで人気を集める洋菓子店だ。キシャ自身、以前から同店のファンの一人。ショコラの繊細な香りや焼き菓子の丁寧な味わい、そして季節ごとに変わるパフェのおいしさに惚れ込み、何度も足を運んできた。

そんな同店が、オープンから5年目を迎えた今年4月、満を持して店舗2階にデザートを提供する「デセールサロン」を開設すると知り、「これは行かねば」と予約。取材終わりの時間に合わせ、ようやく訪れることができた。予約優先制で、パティシエが目の前で仕立てるパフェやデザートを味わえる空間として話題を集めている。

新潟市西区の大堀幹線沿いにある「ショコラトリー ノワルージュ」。2022年のオープン以来、人気を集めるショコラトリーだ

同店2階「サロン ノワルージュ」。ラグジュアリーな雰囲気で、日常を忘れさせてくれるような上質な空間が広がる

店のSNSにも、その考え方が色濃く表れている。素材の香りや空間そのものを楽しんでほしいという思いから、強い香水や柔軟剤の香りがある場合は利用を断ることもあるという徹底ぶり。小学生未満の入店不可、予約優先、時間制など、ルールは少なくない。

だが、実際に訪れてみると、それらが単なる“厳しさ”ではなく、この空間とデザートを大切に届けるための配慮なのだと自然に理解できた。

丁寧な手仕事で仕立てられていくパフェ。カウンターならではの特等席だ

同店のデセールサロンの魅力は、完成したパフェだけではない。カウンター越しに、パティシエが目の前で一つひとつ仕立てていく工程を眺められることも、大きな楽しみのひとつだ。

グラスにクリームやソースが重ねられ、繊細に飾り付けられていく様子は、まるでコース料理の一皿が完成していく瞬間を見ているよう。洋菓子店で、ここまで間近にパティシエの手仕事を見られる機会は意外と少なく、思わず見入ってしまった。

「苺のパフェ」(2,200円、税込み)。※現在は終了 同店のパフェは、2〜3週間ほどで内容が切り替わるという。新作との切り替え時期には2種類並ぶこともあり、価格も構成によって変動するそうだ

内容は、ラングドシャ、ラズベリー、削りルビーチョコレート、苺ソース、苺スライス、カスタードクリーム、ブリゼ生地、苺、苺と柚子のソルベ入りバニラアイス、ピンクグレープフルーツのジュレ、苺のマリネなど。実に多彩だ。

運ばれてきたパフェは、まず見た目に圧倒される。しかし、この店の魅力は“映え”だけでは終わらない。

スプーンを入れるたびに、食感や香り、温度感が変わる。甘味や酸味、苦みといった味の重ね方も秀逸で、一口ごとに印象が移り変わっていく。苺の甘酸っぱさに柚子が重なり、チョコレートの香りが広がったかと思えば、ジュレが口の中をさっぱりと整える。ザクッ、なめらか、ひんやりと、素材同士が次々と表情を変えながら現れる。まるでレストランのフルコースを、ひとつのグラスに閉じ込めたような贅沢さだ。

しかも不思議なのは、最後に全てがきれいにつながること。普通、これだけ構成要素が多いと、どこかで味が散らかりそうなものだが、このパフェは最後に全てがひとつにまとまる。食べ進めるほど完成に近づいていく感覚。ひとつのグラスの中に、まるで物語が描かれているようだった。

慌ただしい日常の中で、ふと心がほどけていくような時間だった。

ドリンクメニュー。ワンドリンクオーダー制となる

さらに5月以降、日時限定で夜営業も開始。デザートやコーヒーに加え、カクテルも提供しているという。夕食後や仕事帰りに、その日一日の締めくくりとして甘いものを味わう、大人の夜カフェの過ごし方もこれから人気を集めそうだ。

一皿のパフェを通して、味だけでなく、香りや空間、流れる時間まで楽しむ。そんな贅沢が、このサロンにはあった。また季節を変えて、ごほうび時間に訪れたい。

 

(記者・A)

 

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【Google マップ ショコラトリー ノワルージュ】

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