南魚沼市の雪を全国へ 太陽工業が新物流モデル構築 ベルーナドームへ「JITBOXチャーター便」で輸送

プレスリリースより
太陽工業(東京都世田谷区・大阪市淀川区)は7月9日、新潟県南魚沼市が進める雪資源活用事業の一環として、雪を全国へ輸送する新たな物流スキームを構築したと発表した。ヤマトボックスチャーターが提供する「JITBOXチャーター便」を活用し、冷凍車などの特殊車両を使わずに雪を輸送する仕組みで、積雪地域の雪資源を広域活用する新たなモデルとして実証を進める。
同社は、南魚沼市が取り組む「雪を融かさない技術の向上」を目指す研究に参画。今回、フレキシブルコンテナバッグ「タイコン」をベースに雪輸送用として開発した新製品「Snow Taicon(スノータイコン)」を活用し、「JITBOXチャーター便」の共同輸配送ネットワークと組み合わせることで、新たな輸送スキームを構築した。

プレスリリースより
従来、雪を遠隔地へ運ぶには冷凍車などの特殊車両が必要で、輸送コストが案件ごとに大きく変動することが課題だった。今回の仕組みでは、ロールボックスパレット(RBP)単位で料金が設定されるため、コストの透明化と輸送手配の柔軟性向上を図る。
スノータイコンは、防水性や強度、作業性を考慮して開発した雪輸送専用のコンテナバッグ。輸送時は雪をポリエチレン袋、スノータイコン、不織布の3層で覆い、雪解け水の漏出を防ぐ仕様としている。事前の実証実験では、防水性能や輸送条件の最適化も確認したという。
初回の実証では、7月21日に南魚沼市清水の市営貯雪場から輸送を開始し、22日から26日にベルーナドーム(埼玉県所沢市)で開催される埼玉西武ライオンズ公式戦に合わせて雪を搬入する予定。輸送された雪は、球場内に設置される「雪の広場」で活用される。
輸送量は5日間で計1万5,000キログラム。スノータイコン30袋を使用し、1日当たり約3,000キログラムをJITBOXチャーター便で輸送する。
太陽工業は今後、イベントや暑熱対策などでの雪の利用可能性を検証するとともに、南魚沼市との連携を基盤に他地域への展開を目指す。また、雪の融解抑制性能の向上や、繰り返し利用できるリターナブル仕様の開発にも取り組み、環境負荷の低減や運用効率の向上を図るとしている。