高校生が見つめた「地域医療の未来」村上総合病院で初の合同見学

村上総合病院
新潟医療福祉大学と新潟県立村上高校、村上総合病院は8月24日、高校生と大学生による初の「合同病院見学」を村上総合病院(新潟県村上市)で開催した。高校、大学、医療機関が連携し、将来の地域医療を担う人材の育成につなげる狙い。
村上市をはじめとする地域では、少子高齢化や医療・福祉人材の不足が課題となっている。三者は若い世代の医療職への理解を深め、進学や資格取得を経て地域で活躍する人材を育てようと、「地域医療人材育成連携プロジェクト」を立ち上げた。それぞれの機関で行われてきた学びをつなぎ、継続的な人材育成の仕組みを構築する。

高大連携プログラムの概要

村上総合病院の職員からの説明を真剣に聞き入る参加者
合同病院見学には、医療職を志望する村上高校2年生11人と、同校出身で新潟医療福祉大学医療技術学部診療放射線学科に在籍する尾崎茉央さんが参加した。
参加者は2班に分かれ、病棟や放射線部門、リハビリテーション部門などを見学。患者が検査やリハビリを受ける現場を見ながら、看護師や診療放射線技師、理学療法士などの役割や、多職種が連携して患者を支える仕組みについて学んだ。



救急外来を見学する様子
見学では、尾崎さんが高校生の学びを支えるファシリテーターを務めた。年齢が近く、同じ高校を卒業した先輩が大学での学びや進路選択について伝えることで、高校生が自身の将来像を具体的に描けるようにする狙いがある。
尾崎さんは高校時代にも病院見学を経験したが、当時は志望していた放射線部門が中心だったという。今回の見学について、「いろいろな部門を見ることができ、病院がどのような仕組みになっているのかを改めて実感できた。高校生の進路選択に生かしてもらえれば」と話した。
高校生からは「病棟で働く看護師の姿を間近で見ることができた」「放射線部門にMRIなどさまざまな検査機器や部屋があることが印象に残った」「多くの専門職がつながりながら仕事をしていることが分かった」といった感想が聞かれた。

新潟医療福祉大学の杉田洋子教授
新潟医療福祉大学の杉田洋子教授は、「高校、大学、医療、福祉が連携してこそ地域貢献につながるというのが、本学の基本的な考え方。若い人たちが医療や福祉の仕事に親しむことのできる機会を広げていきたい」と話した。
三者は今後も取り組みを継続する方針。参加した高校生が大学で医療・福祉を学び、大学生のファシリテーターとして後輩を支援し、資格取得後には地域の医療機関で働くという人材の循環を目指す。
新潟医療福祉大学は村上地域での連携をモデルケースと位置付け、将来的には魚沼や佐渡など、同様に医療人材の確保を課題とする地域への展開も視野に入れている。
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