日本精機(長岡市)がデンソー(愛知県刈谷市)から「ヘッドアップディスプレイ(HUD)」事業を譲受、自社の事業基盤強化へ

日本精機株式会社(新潟県長岡市)
日本精機株式会社(新潟県長岡市)は、8月28日に開かれた取締役会において、株式会社デンソー(愛知県刈谷市)が進めるヘッドアップディスプレイ(以下、「HUD」)事業の譲受を決議し、同日付でデンソーとの間で事業譲渡契約を締結したと発表した。事業譲受の実行は、公正取引委員会によるクリアランスその他の法令上必要となる関係当局の許認可や顧客承諾等の取得等、取引実行のための前提条件が満たされることを条件としている。事業譲受実行日は2027年2月26日を予定している。
日本精機では、四輪車、二輪車、建設機械等に搭載される計器類、ならびに空調・住設機器向けコントローラーの製造・販売、高機能樹脂材料の着色加工、自動車販売等の事業を展開してきた。なかでも、自動車のフロントガラスに走行速度やナビゲーション情報等を投影するHUDは、搭載率の上昇に伴い、今後も市場の成長が見込まれている分野だ。日本精機グループは、現在の中期経営計画においても「HUD事業の成長性確保および収益性改善」を事業戦略の一つに掲げており、市場におけるプレゼンスの向上や売上拡大に取り組んできた。
こうした環境のもと、デンソーが有するHUDの開発ノウハウ、生産体制を日本精機グループの事業基盤と融合することにより、開発・生産体制のさらなる最適化、グローバルな安定供給体制の構築およびコスト競争力の強化を図ることができると判断。HUD事業の基盤を一層強固なものとし、より高品質な製品・サービスの提供を通じて顧客への提供価値を強化するとともに、持続的な成長につなげることが期待できることから、本事業譲受を決定した。
①デンソーが有する技術・製造ノウハウを承継し、当社の開発・製造基盤と組み合わせることで、生
産・開発の最適化・効率化を進め、コスト競争力を高めること② デンソーのHUD事業が有する技術・ビジネス基盤等を活用し、幅広い顧客ニーズに応える開発力と提案力を強化することで、供給体制の一層の拡充と販売機会の拡充を図ること、という2点を目的としている。
対象となる事業は、デンソーとデンソーの子会社が運営するHUD製品の開発・製造・販売に係る事業。対象地域は、国内のほか、中国・スペイン・米国およびメキシコ。事業譲受において、日本精機グループが譲り受ける対象は、生産設備および対象事業に付随する知的財産権等となっている。対象事業に係る顧客との取引関係については、顧客の承諾を得て順次承継する予定。
譲受後は日本精機グループの人員リソースを活用して運営を行う。また、譲受する生産設備については、本事業譲受の実行から一定期間内に当社グループで受け入れ体制を整備した上で、順次、移管を行う。なお、生産移管を円滑に進めるため、日本精機グループからデンソーグループへ、一定期間、生産委託を行う。
日本精機がデンソーから譲り受けるHUD事業の総資産は11億6,400万円。事業の現時点での営業実績、譲受価格などは非開示となっている。
日本精機では「今回の事業譲受における業績への影響は軽微」と見解を示している。