【新潟県内・8月の倒産情報まとめ】負債総額は5億円超、老舗割烹など8社が破産

2026年8月、にいがた経済新聞では、新潟県内企業8社の破産を6件の記事で報じた。判明している負債総額は少なくとも約5億1,082万円に上り、老舗割烹や青果卸売業者、建設業者など、長年にわたって地域で営業してきた企業の破産が相次いだ。
背景には、新型コロナウイルス禍で落ち込んだ需要の回復の遅れに加え、原材料費や燃料費、人件費の上昇、価格競争の激化などがある。8月26日までに掲載した倒産記事を振り返る。
金子建設株式会社(見附市)
土木建築工事業を手がける金子建設株式会社は7月27日、新潟地裁長岡支部から破産手続き開始決定を受けた。負債は約1億4,800万円の見込み。
同社は1967年設立。新潟県や見附市などの官公庁を主な取引先として、土木工事や建築工事、舗装工事などを手がけてきた。1998年12月期には約4億3,100万円の売上高を計上していたが、同業者との競争や営業地域の需要低迷などにより、2025年12月期の売上高は約5,200万円まで落ち込んでいた。
業況の改善が見込めず、事業継続を断念した。
フードファクトリー株式会社(新潟市西区)
フードファクトリー株式会社は8月3日、新潟地裁から破産開始決定を受けた。負債総額は調査中。
同社は2015年9月に設立された。
有限会社魚喜久(新発田市)
割烹などを運営していた有限会社魚喜久は8月6日、新潟地裁新発田支部から破産手続き開始決定を受けた。負債は債権者約11人に対して約9,957万円。
同社は1967年設立。新発田市内で割烹「魚喜久」や居酒屋を運営し、過去には市の施設内でレストランも経営していた。
近年は新型コロナの影響などで来店客が減少し、2025年7月期の売上高は約5,200万円にとどまった。採算が取れない状態が続いて資金繰りが厳しくなり、2026年7月に事業を停止していた。
有限会社新田商店(新潟市北区)
廃車解体・スクラップ業者の有限会社新田商店は8月7日、新潟地裁から破産手続き開始決定を受けた。負債は債権者約8人に対して約7,575万円。
同社は1990年設立。廃車の解体やスクラップ加工などを行っていたが、仕入れ台数の減少や鉄・非鉄市況の悪化で収入が減少した。燃料費の高騰による運送コストの上昇も収益を圧迫し、2010年ごろに事業を停止していた。
有限会社彦三楼、有限会社彦乃(長岡市)
長岡市で割烹料理店などを運営していた有限会社彦三楼と、関連会社の有限会社彦乃は8月12日、新潟地裁長岡支部から破産開始決定を受けた。負債総額は2社合計で約1億8,750万円。
彦三楼は信濃川河畔で割烹料理店を営業し、宴会や会合、会食需要を取り込んできた。しかし、コロナ禍で団体需要が大きく減少。収束後も需要はコロナ禍以前の水準まで戻らず、先行きの見通しが立たなくなった。
彦三楼の負債は約1億2,200万円。日本料理店「彦乃」を運営していた彦乃も連鎖し、約6,550万円の負債を抱えた。
有限会社農研(長岡市)
青果卸売業の有限会社農研は8月12日、新潟地裁長岡支部から破産開始決定を受けた。負債総額は調査中。
同社は1949年創業の老舗で、市場や卸売センターなどから仕入れた青果物を小売業者や飲食店へ供給していた。
価格競争によって薄利多売を強いられるなか、コロナ禍で市場が縮小。収束後は商況に回復が見られたものの、天候不順による野菜価格の高騰に加え、人件費や燃料費も上昇し、収益の低迷が続いていた。
8月に報じた企業を見ると、需要低迷や競争激化といった従来からの経営課題に、コロナ禍による市場の縮小や、その後のコスト上昇が重なった事例が目立つ。特に、飲食関連では宴会・団体需要が十分に戻らず、地域に根差して営業してきた老舗企業も厳しい経営環境に直面している。
一方、負債総額が調査中の企業もあるため、8社の実際の負債総額は約5億1,082万円を上回る。なお、この記事は8月26日までの掲載内容を基にまとめた。