新潟県内で「春の全国交通安全運動」が開始、2022年度は自転車運転時の保険加入義務化の啓発も

6日から15日まで「春の全国交通安全運動」が実施されており、新潟県警察でも初日となる6日、県庁正面玄関前で白バイとパトカーなどの出発式を行った。

新潟県内の2021年度の交通事故は、発生件数が2,848件、死者数が47人、負傷者数は3,203人といずれも前年度を下回り、死者数については過去最少となった。一方で、死者のうち17人が歩行者、またそのうち8人が横断中の事故であり、歩行者の安全確保のさらなる徹底が望まれる。

また今年度の交通安全スローガンは「見落とすな横断歩道の『渡るよサイン』」と、歩行者を重視した内容となっており、特に新潟県では、横断歩行者の事故防止に力を入れていくという。

今回の出発式では、機動隊と高速警察隊に加え、地域の警察官も出席。また、白バイやパトカーに混じり自転車に乗って市街へ繰り出す警察官の姿もあった。新潟県では1日から、自転車損害賠償責任保険などの加入(10月1日から義務化)や、全年代における搭乗者のヘルメット着用の推奨などを定めた条例を制定したことから、その規範を示すことを目的としたもの。なお、交通安全運動の出発式に自転車が参加するのは、県内では初。

横断歩行者保護のデモンストレーション

出発式においては佐久間豊副知事が、花角英世知事からの挨拶を代読。「日頃、交通事故の防止に尽力する皆さんの活気溢れる姿を大変心強く思う。(県でも)関係機関・団体と協力して広報や啓発活動を一層強力に進めていく。皆さんにも、悪質で危険なドライバーには厳しく、子どもと高齢者には優しく思いやりをもって積極的なご指導をお願いしたい」と激励した。

また出発式後の囲み取材に応じた山崎和幸交通部長は「暖かくなる時期のため、歩行者や高齢者、また新入学児童の登下校時や送迎時の事故が増加する傾向にある」と話す。特に道路横断時には、遠くに見えやすい左側からの自動車と衝突する事故が多いという。そのため、「道路を横断する際は左右の安全確認と、(横断する意思を明確にする)『渡るよサイン』を示してほしい。またドライバーも横断しようとしている人がいたら渡らせてあげる優しい気持ちを持って運転してほしい」と呼びかけた。

出発式の様子

山崎和幸交通部長

参加した警察官たち

出動する白バイ隊

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