【国境超えた産学連携】Jマテ.カッパープロダクツ(上越市)が日本・モンゴル両国の国立大学を含む4機関の包括協定締結

長岡技術科学大学・武田雅敏副学長 (上段中)、同大学機械系・南口誠教授(上段右)、Jマテ.カッパープロダクツ・山本耕治代表取締役社長(中段右)、Steppe Metal Powder ・ASKHAR Bakyei社長(下段左)、国立モンゴル科学技術大学・Delgermaa Mangil教授

Jマテ.カッパープロダクツ株式会社(上越市)は2026年5月29日、国立大学法人長岡技術科学大学(以下、NUT)、国立モンゴル科学技術大学(以下、MUST)およびSteppe Metal Powder LLC(ステッパメタルパウダー 以下、SMP)との間で、「日本・モンゴル 4機関の包括連携に関する協定書」を締結。6月17日には長岡技術科学大学で共同記者会見が行われた。

これは4機関の連携協力を促進し、相互の発展に資するとともに、人材育成、科学技術の振興とともに、産業と社会の発展に寄与することを目的としている。協定の主な内容には、共同研究・学術指導、国際貢献、教育および人材育成、学生支援などが含まれる。

Jマテ.カッパープロダクツは、既存の主力製品である連続鋳造素材や銅合金のナット、継手といった水道関連部品および産業機械加工部品等に続く次の事業分野として、銅・銅合金の粉末・粉末冶金に関する研究開発や、金属粉末の販売などに向けた取り組みを進めている。

包括4機関のうち、同社は日本の産業の担い手として、ものづくりの発展と高付加価値化、日本とモンゴル両国の産業発展、ひいては大学との産学連携による国際貢献に向け、末永く「四方良し」となる連携を目指す。

日蒙両国にまたがる4機関という規模の包括協定は希少な例であり、長岡技術科学大学としても初の試み。

SMP社はモンゴル国内で初めて設立された水アトマイズ粉末(※)メーカーであり、モンゴルの産業発展を担う企業の一つに数えられる。これまでもMUSTとの交流・連携を重ねてきた経緯がある。

SMP社の親会社であるSteppe Copper LLCは、鉱山事業のほか、IT・教育関連事業などを展開するモンゴル有数の企業であり、今回の包括的連携の理念とも親和性の高い事業領域を有している。

企業間では、すでに2025年10月にJマテ.カッパープロダクツとSteppe Copper LLCとの間で業務提携に関する覚書を締結している。今回の4機関による包括連携により、企業間の協力関係に加え、大学を含めた共同研究、人材育成、技術交流へと連携の範囲を広げていく。今回の連携では、モンゴル製の銅粉末、大学の専門的な知見、同社の銅合金素材メーカーとしての経験を組み合わせ、銅および銅合金の粉末・粉末冶金に関する研究開発の可能性を検討していく。銅粉末やその焼結に関わる分野は今後の研究開発テーマとして位置づけ、共同研究や技術検証を通じて、将来的な事業化に向けた道筋を具体化しいく意向も示している。

加えて、今回の包括的な産学連携では、高度人材の育成も重要なテーマの一つだ。モンゴル工学系高等教育支援事業(M-JEED)や、NUTが取り組むツイニングプログラム、学生インターンシップの受け入れなどを通じて、優秀な若手人材が日本の技術やものづくりの考え方を学び、将来的に日本とモンゴル双方の産業現場で活躍することが大いに期待できる。

共同記者会見は、長岡とモンゴルをZOOMで繋いで行われた

なお、同社では今回の協定に先立つ人材交流の取り組みとして、2026年3月に新モンゴル学園高専の学生1名をインターンシップとして受け入れた。この取り組みにあたっては、長岡市役所からの支援も受けている。

Jマテ.カッパープロダクツの山本耕治代表取締役社長は「今回の包括協定を、単なる技術提携にとどまらず、日本とモンゴル双方にとって将来につながる産業づくりと人材育成を、実際の取り組みとして進めていくことが重要。モンゴルの豊富な銅資源を付加価値のある産業製品へと言う想いは、当社が長年培ってきた銅合金に関する知見、製造ノウハウ、品質管理の考え方を次の事業分野へ活かしていきたいという方針とも重なる」と期待を込める。

※1:溶かした金属に高圧の水を吹き付けて金属粉末をつくる水アトマイズ製法のこと、アドマイズは霧吹きという意味

 

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