【記者ノート】「“ゲートウェイ・コミュニティ”の再構築を目指すべき」上越妙高駅前で「フルサット」運営する北信越地域資源研究所・平原匡社長インタビュー

新幹線上越妙高駅西口にあるコンテナ商店街「フルサット」
10年でヒト・モノ・コトあつまり新幹線の駅らしく!
北陸新幹線上越妙高駅が開業して11年3カ月が過ぎた。その上越妙高駅西口で、まだまだ商業施設やホテルなどが進出する前の時期だった新幹線開業1年3カ月後、2016年6月に建築用コンテナが放射状に並んだコンテナ商店街「フルサット」が開業した。その後東口も含め数多くのホテルや温浴施設、マンション、レストラン、レンタカー、駐車場など様々な商業施設が建った。10年前のフルサット開業直後は話題を呼び、比較的小さなコンテナスペースにも多くの飲食店などの入居もあり、一時は大きな賑わいをもたらした。
株式会社北信越地域資源研究所(新潟県上越市)の平原匡社長は「10周年を迎えたが、今どのように受け止めているか?」の問いに、「ベンチャー事業として始めて10年間、浮き沈みもあり、世の中の変化もあった。当初は飲食店が多かったので、その後のコロナの時が最大のピンチ。それでも何とか乗り越えることが出来た。小さな事業者の集合体だが、今も飲食店やレンタルサイクル、IT関係のコワーキングスペースなど起業家のチャレンジの場所として利用して貰っている。新幹線駅前というメリットもありがたい」と語った。

フルサットの賑わいの様子、昨年の周年祭は新幹線開業と合わせ3月15日だった
さらに「この10年でホテルの新進出もあり、駅前らしさ、新幹線の玄関としての役割機能も出て来て、滞在型としての立地も出来るようになった」とも話す。一方でこうも付け加えた。「よく駅周辺の土地利用は9割が埋まったと言うものの、駐車場部分が多いので次の展開も期待している」。
続けて「私がフルサットを始めた頃は、近々ビルの谷間の路地裏屋台村になるだろうというイメージを持っていた。大資本が入って来るまで、“小規模事業者が集まる場所”としての役割を果たせればいいと考えていたので、10年経って結果的にそうなった。10年を振り返り、市民の皆さんも含め地域としてこの新幹線をどう活用していくかという点においては、ここを地域全体の発展の窓口と思って下さる人達が少なかったのかもしれない」。
「妙高ブランドが上回り、上越ブランドが活かされていない。そのためにも、まさに上越と妙高が共同で発信し合い、ともにここ上越妙高駅をもう一度両市の“ゲートウェイ・コミュニティ”(ゲートウェイを担うコミュニティ)として再構築する必要があるのではないか。私の自論でもあるが、それが上越全体の発展のチャンスに繋がっていくことになる」と語った。
20日21日は10周年記念フルサット市
なお、フルサットは今までも周年祭を実施して来たが今年10周年を迎えることから、20日と21日の2日間の10周年フルサット市(10時~16時)を開催する。同市には、グルメ・スイーツ・ハンドメイド雑貨ほか30店舗・企画が出店予定され、3000名が来場予定とのことだ。
竜哲樹(にいがた経済新聞ライター)