「防犯の伝道師」高橋誠一氏が伝えたこと、警察学校で講演会

警察学校が新潟県防犯協会監事の高橋誠一氏を講師に迎えた講演会を開催

安全で安心して暮らせる社会は、地域の豊かな発展と人々の幸福を支える揺るぎない基盤である。その実現は、警察の力だけで成し遂げられるものではない。地域住民をはじめ、関係機関や団体が相互に連携し、「犯罪を未然に防ぐ」という強い意識を共有することで、初めて確かなものとなる。

新潟県警察学校では9月14日、学生の防犯意識向上を目的に、新潟県防犯協会監事の高橋誠一氏を講師に迎えた講演会を開催した。

高橋氏は有限会社高橋石油の代表取締役社長を務める傍ら、2021年から新潟市中央区で、自主防犯パトロールに使用する青色回転灯等装備車、通称「青パト」を登録。地域の安全・安心を守るため、継続的な防犯活動に取り組んでいる。

その活動は青パトによる自主防犯パトロールにとどまらない。警察、消防、自治体などとの連携・協力にも力を注ぎ、少年警察指導員としても幅広く活動するなど、長年にわたり地域防犯に尽力してきた。

こうした功績と地域安全に対する深い理解、熱意が認められ、今回の講演が実現した。高橋氏は同日付で、左京秀明警察学校長から「警察学校特別防犯対策監」に任命された。

左から 新潟県警察学校の左京秀明学校長 髙橋誠一氏

講演では「新潟市の歴史」と「防犯活動への思い」を中心に、高橋氏が長年にわたり地域の安全・安心のために積み重ねてきた活動と、その原動力となっている思いが学生たちに語られた。

講演会の様子

受講した男子学生は「新潟市の歴史や防犯の取り組みを聞き、大変参考になった。これまで青パトの存在自体を知らなかったので勉強になった」と振り返った。

また、女子学生からは「青パトへの乗車を体験し、車両の内部まで見せていただいた。実際の装備を間近で知ることができ、とても驚いた。周囲の学生も興味津々だった」との声が聞かれた。

学生たちは実際に青パトに触れ、その活動を身近に感じることで、地域住民が担う防犯活動の意義を具体的に理解した。

地域の安全は、警察だけで守るものではない。住民一人ひとりの見守りや声かけ、関係機関との協力が積み重なることで、犯罪の起きにくいまちがつくられていく。今回の講演は、その大切さを改めて考える機会となった。

左京警察学校長は、今回の講演について、犯罪対策閣僚会議が定めた「安全安心なまちづくりの日」(毎年10月11日)を迎えるに当たり、防犯への機運を一層高める意義深い機会になったと説明した。

その上で、「将来、警察官としてさまざまな防犯活動を展開していく若い学生にとって、入校中から、地域のために日頃から尽力している方々の生の声に触れることは、大きな学びになったと思う。学校卒業後、一線に出てからは、さまざまな立場の人たちと手を携え、地域に根差した防犯活動を積極的に推進してもらいたい。警察官としての知識や技能を身に付けることはもちろん、地域住民の思いに耳を傾け、ともに安全・安心を築いていく姿勢を養うことも、これからの警察官に求められる重要な使命である」と期待を寄せた。

警察学校では今後も、地域社会の第一線で活躍する人を講師に招き、多角的な視点から防犯の理念と実践を学ぶ講演会を開催する予定だ。

高橋氏が伝えた防犯の理念は、学生たちが地域住民とともに安全・安心なまちを築いていくための、確かな一歩となった。

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