【コラム】令和8年9月 雨が多過ぎる|益田浩(元新潟県副知事・元中国運輸局長)

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【コラム】令和8年8月 災害大国の日本|益田浩(元新潟県副知事・元中国運輸局長) – 新潟県内のニュース|にいがた経済新聞新潟県内のニュース|にいがた経済新聞

1.はじめに

この1ヶ月、新潟や東京など東日本にお住まいの方であれば心から同意していただけると思いますが、とにかく雨が多いです。

誇張ではなく、毎日雨が降っています。東京都心では、9月29日、これまで最長だった2019年の33日連続の降水を超え、統計開始以来、最長記録を更新したとのこと。

新潟市でも9月の日照時間は昨年の半分以下との報道がありました。気温も下がっており、もう半袖は厳しいかなと感じます。昨年は11月まで暑かったという記憶があり、今年もそのくらいまでは暑いと覚悟していたのですが、ここまま秋から冬になっていくのでしょうか。

雨が続き、気温も一気に下がってくるので、体調も崩しがちになり、今年は季節外れのインフルエンザが流行しているのも頷けます。気分も下がりますしね。新潟県では、長雨による米、野菜、果物の生育への悪影響が懸念されます。

先日、ふるさと納税の返礼品として、三条市と新発田市のシャインマスカットが届き、燕市のひうら農場から新米が到着しました。

来月は佐渡のおけさ柿の収穫が始まるのかな。例年、この時期に新潟県から届く新米や果物が待ち遠しいので、大雨や日照不足の影響が限定的でありますように。

燕市・ひうら農場の新米

現在、私は鉄道会社に勤めており、特に休日の乗降者数は天候に大きく左右されます。

今年は週末に台風が直撃したり、夏場に降雨が続いたり、期待していたシルバーウィークもほぼ連日の雨、沿線で開催予定だった花火大会など大型イベントの中止も相次ぎ、かなり足を引っ張られています。イラン戦争のあおりで動力費も高止まりしたままですし。年度計画がどのように決着するのか悩ましいです。

大雨は全国的な傾向なのかなと思っていましたが、西日本はそれほどでもないようです。後述しますが、先月末から広島県・愛媛県を訪問しており、その際、大洲市で鵜飼を観たのですが、2ヶ月雨が無く、市内を流れ、鵜飼の場でもある肱川の水位が相当下がっていました。

ヨーロッパでも記録的な干ばつとなり、代表的な大河であるドナウ川が記録的な低水位となっているとのことです。世界的に見れば、水は貴重な資源であり、これからAI産業が隆盛になると、電力と水の確保が死活問題になるとも言われています。

日本でも数年前は水不足で給水制限をせざるを得ないのかと慌てたことがありました。水害で苦しむ地域がある中で、もう少し、地理的・時間的に均等に雨が降ってくれないものかと恨み節の一つも言いたくなります。

9月の東京の天気予報

2.気にしすぎなのか

私は歴史が好きです。日本史だと、特に戦国時代や幕末明治維新期が好きで、NHKの大河ドラマでこの時代が取り上げられると、早々に視聴を止めた「新選組!」(理由は察していただければ。)など少数の例外を除き、大抵、観ています。

今回の「豊臣兄弟!」も毎回観ていますが、あまりに歴史的事実とは異なる脚色が過ぎ、正直、興醒めすることがしばしばあります。

時代考証の担当者は仕事をしているのやらと思います。お市の方が浅井長政を介錯するあたりから違和感を覚え始め、山崎の合戦の後に捕らえられた明智光秀との茶会や、落城する北ノ庄城から柴田勝家とお市の方が飛び降りるシーンに至っては噴飯物であり、受信料で成り立つNHKが歴史の捏造をやっていいのかと怒りを感じます。

これらの滅茶苦茶な描写を歴史的な真実と思い込む者、特に子供がいるのではと心配になります。大胆な解釈との評価も仄聞しますが、どこに解釈の余地があるのか、聞いてみたいものです。

大人気の小説家・司馬遼太郎氏による歴史小説の描写も様々な評価があり、事実と信じる読者も結構多いと想像しますが、司馬氏の著すエピソードの裏側には、信憑性はともかく、取材等で得た何らかの元ネタがあるので、とてもNHKによる捏造とは同一視はできません。

面白ければ何でもありのノリで、大河ドラマを制作されても迷惑です。同じく毎回観ている「VIVANT」も奇想天外なストーリーですが、よほど罪がありません。

3.国内の動き

国内では、9月13日に沖縄県知事選があり、古謝氏が史上最多となる42万票あまりを獲得して、2期8年の現職・玉城氏を破る結果となりました。

沖縄政治の大きな転換点となることでしょう。普天間基地の移設問題だけでなく、沖縄の経済振興が大きな争点となり、辺野古沖でのボート転覆事故も現職には不利に働いたことは間違いありません。

中国が沖縄の日本帰属に疑義を唱えて揺さぶりをかけ、南西諸島の防衛への備えも急務な現下の情勢では、玉城氏の県政運営に不安を感じる県民も少なからずいたものと思います。

今後は、沖縄県が長年抱え続ける米軍基地等の過度な負担について、いかに日本全体で軽減させるかに意を尽くしながら、沖縄県と政府との意思疎通を密にし、経済振興とともに、地理的に不可避な安全保障上の諸課題に取り組まなければなりません。

9月17日には、第二次高市改造内閣が発足しました。主要閣僚は留任とはいえ、林芳正氏が閣外に去りました。今後は林氏の動きが政局の焦点となるでしょうね。

熊本地震などの復興が半ばのため、国土交通大臣も留任かと予想していましたが、交代となりましたね。意外でした。長らく公明党出身の国土交通大臣が続いていたため、自民党出身の国土交通大臣経験者を増やしたいのかしら。

野党では、早くも中道改革連合が空中分解しました。連立与党の一翼を担っていた公明党と、与党に反対することに存在意義を見出していた立憲民主党では、そもそも基本政策の擦り合わせができていませんでした。残念ながら、衆議院選挙を前にした野合との批判を実績で払拭することができなかった。

今の高市内閣だと公明党の与党復帰は簡単では無さそうですが、仮に林氏が政権を取ればハードルはぐっと下がりそうです。

与党が過半数を取れていない参議院において、衆議院議員定数削減や消費税減税の法案審議が円滑に進むのか、交代した自民党・青木参議院幹事長の手腕が高市政権の求心力に影響しそうです。

米中首脳会談を前に開催された日米首脳会談でも、過度な円安是正が話題になっていますが、為替介入を繰り返しても一時的な効果しかなく、ずるずると円安の方向に振れがちです。悪性インフレの大きな要因の一つが円安なので、その是正は喫緊の課題となり、日本銀行も政策金利の引上げに舵を切りました。

個々の家計レベルでは、預金金利の上昇の反面、住宅ローンの金利引上げにもつながり、家計の状況次第でプラスとマイナスの影響度合いが異なってきます。

国家レベルでは国債の金利上昇につながり、債務負担の増加になります。報道では、今後も政策金利の引上げが予想されていますが、このように副作用も伴います。

そのため、政策金利の引上げに寄らずとも、円安の要因となる財政規律の緩みへの懸念を打ち消すべく、いまだ必要となる財源5兆円が明示されない食料品に対する消費税減税を止めるべきではないかと強く思います。

4.米中首脳会談

9月24日に開催された米中首脳会談では、トランプ・米大統領による異例の厚遇が目立ちましたが、米中両国による共同声明は発表されず、会談成果文書などに関する報道では、具体的な成果は、貿易戦争の休戦の2ヶ月延長、AI分野での対話の枠組みの創設、一定品目の相互関税の引下げ、農業の市場アクセス改善に関する作業部会の設置、中国による1000万トンの米国産石炭の輸入など小粒な項目に限られており(その他、パンダ2頭の到着も報じられています。)、レアアースなどの重要鉱物、先端半導体、台湾問題など機微な課題に具体的な進展は無かった模様です。

アメリカの中間選挙を控えたトランプ大統領が具体的な成果を得ようとしたものの、結果として得られなかったのか、それとも、今回は米中関係に波風を立てず、両国関係の安定を最優先したのかは不明ですが、大山鳴動して、という感は否めません。

一方で、日本の立場からすると、直前に日米首脳会談を開催したにも関わらず、米中首脳会談において、レアアースや台湾問題などで日本に有利な内容は無く、全く余計なことにトランプ大統領から第2次世界大戦中の話題を切り出されて、高市総理の面子は丸潰れになりました。

会談成果文書には「米国と中国は第2次世界大戦では同盟国であり、肩を並べて戦って勝利した」と明記されており、中国にとっては日本叩きの予想外の果実を手に入れたことになりました。

そもそも、中華人民共和国の成立は第2次世界大戦後の1949年であり、大戦時に中国を代表する政府は蒋介石が率いる中華民国でした。台湾当局は今回の歴史認識に反発するのは当然です。

我が国も同盟国である日本を蔑ろにする軽率な発言を看過すべきではありません。総理、官房長官、外務大臣のレベルで(遺憾ではなく)不満の意を表明すべきです。

さらに言えば、トランプ大統領から目の敵にされ、米国から理不尽な制裁を受けているICC(国際刑事裁判所)の赤根所長に対しても、ICCや赤根所長を全面的に支持する姿勢を明確にすべきでしょう。赤根所長は日本政府が自ら擁立していますので、彼女を守る責任があります。

5.その他の出来事

最後に、9月の印象的な出来事をふたつ、記しておきます。

一つ目は、上述のとおり、8月末から広島県・愛媛県を訪問しました。広島では実家に立ち寄るだけでしたが、広島・宇品港からフェリーで松山港に入り、松山市や大洲市を散策してきました。松山市はここ数年で何度か来訪していますが、今回は久しぶりに道後温泉に泊まりました。

土日と連泊したところ、土曜の夜はインバウンドを含む観光客で温泉街は大混雑、道後温泉本館も神の湯は芋の子を洗う状態で、霊の湯でようやく一息付けました。

予想以上の賑わいでした。初訪問した大洲市の目当ては鵜飼です。鵜飼は広島県三次市でも実施していますが、中国運輸局長として広島に在住した頃は機会に恵まれず、今回、初めて鵜飼を観ることができました。

現場となる肱川の水位が下がっており、次々と鵜が魚を捕まえる光景は観られなかったのですが、鵜が川に潜って素早く魚を追いかける姿は迫力があり、船縁から間近に観て堪能しました。

愛媛県の伊予鉄道

道後温泉本館

大洲市の鵜飼

もう一つは、9月26日に横浜・関内の横浜武道館で開催された全日本杖道大会への参加です。7月の東京都大会に続く大会参加で、全日本大会には初参加です。

初戦は埼玉のペアが相手でした。私のペアが型の順番を間違えそうになり、肝を冷やしましたが、何とか2-1の旗判定で勝利、2回戦は地元神奈川県の若いペアと当たり、0-3で敗退しました。残念ですが、年代別の試合ではないので、頑張りました。

この会場では、広島市の道場で稽古をつけていただいていた七段の先輩2人にも久しぶりにお目にかかることができました。杖道が繋ぐご縁です。次は来年3月に予定される五段の昇段審査に向けて、週2回、しっかり稽古します。

今回はこのくらいにします。

全日本杖道大会(横浜武道館にて)

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