取り壊されるはずの明治の蔵が復活!菊水酒造「蔵GARDEN」がグッドデザイン賞

プレスリリースより(画像提供:菊水酒造株式会社)KIKUSUI蔵GARDEN入口
新潟県新発田市の菊水酒造が運営する商業施設「KIKUSUI蔵GARDEN(キクスイクラガーデン)」が、2026年度グッドデザイン賞を受賞した。創業期の古い蔵の木材を再利用した建築と、地域に開かれた交流空間の創出が評価された。
同施設は2025年4月、菊水酒造の敷地内にオープンした。「発酵」をテーマに、ショップやカフェ、体験型ワークショップを行うラボ、ギャラリーなどを備える。周囲には庭や散策路を整備し、既存の日本庭園や日本酒文化研究所とつないだ。年間来場者数は8万人に達したという。

プレスリリースより (画像提供:菊水酒造株式会社)KIKUSUI蔵GARDEN内ラボ
建物には、菊水酒造の創業にゆかりのある明治時代の「旧醤油蔵」の木材を活用した。老朽化により解体予定だった蔵を大工が丁寧に解体し、部材を約10年間保管。研究機関との共同調査で強度を確認した上で、伝統的な「ほぞ継ぎ」と現代の構造技術を組み合わせ、建物の一部に移築した。古い梁や柱と新しい木材を融合させ、創業145年の歴史を伝える空間に仕上げた。

プレスリリースより (画像提供:菊水酒造株式会社)KIKUSUI蔵GARDEN内カフェ
施設内のラボには、日本酒の「枡」をモチーフにした組み替え可能な家具を配置。発酵をテーマにしたワークショップや料理教室を開いている。ショップでは限定酒やオリジナル商品を販売し、カフェでは麹や酒かすを使ったメニューを提供する。庭匠・田中泰阿弥が手掛けた枯山水庭園を眺めながら飲食を楽しめる。
グッドデザイン賞の審査員は、解体した古材の実測や劣化調査、強度測定を経て再利用した点を高く評価。資源を循環させる「サーキュラーデザイン」の実践として、世界に誇ることができる優れた作品と評した。
菊水酒造は今回の受賞を機に、施設を通じて人と人が出会い、新たな発見が生まれる場を育み、地域の魅力や発酵文化を次世代につないでいくとしている。
ラボとショップの営業時間は9時半~16時30分。カフェは平日11時~16時、土日祝日は10時~16時。原則月曜定休。
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