INPEX、柏崎市でアンモニア製造開始 三菱ガス化学に供給

石油・天然ガス開発大手の株式会社NPEX(東京)は10月23日、新潟県柏崎市で進めている「ブルー水素・アンモニア製造・利用一貫実証試験」でアンモニアの製造を開始し、三菱ガス化学株式会社(東京都)への供給を始めたと発表した。水素製造からアンモニア製造までの一貫した実証運転を達成したとしており、得られた知見を今後の大規模な低炭素事業の検討に活用する。

実証試験は、柏崎市の東柏崎ガス田平井地区で実施している。新潟県長岡市の南長岡ガス田で生産する国産天然ガスを原料に水素とアンモニアを製造する。製造過程で発生する二酸化炭素(CO2)は、生産を終了した東柏崎ガス田平井地区の地下貯留層に圧入し、大気への排出を抑える。

アンモニアの製造には、つばめBHBが開発した低温・低圧アンモニア合成技術を採用した。独自の触媒を用いることで、従来の製造方法に比べて低温・低圧での合成が可能となり、設備の小型化や製造に必要なエネルギーの削減が見込まれる。需要地に近い場所でのアンモニア生産にもつながる技術として期待されている。

実証試験のうち、水素・アンモニアの製造とCO2回収は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の補助事業として実施。CO2の地中貯留や貯留可能量の評価などは、エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)との共同研究として進めている。

NEDOの補助事業は2026年12月末まで。JOGMECとの共同研究は同年9月末まで実施し、同年10月から2028年3月末までは事後調査を行う。これらの期間が終了した後も、INPEXは自社事業として実証運転を継続する予定。

INPEXは2025年2月に発表した長期戦略「INPEX Vision 2035」で、CO2の回収・貯留(CCS)や水素を柱とする低炭素事業の推進を掲げており、今回の実証試験を今後の事業展開に役立てる方針。

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