【工事現場で労災、報告せず】建設会社の笹建総業(新潟市江南区)と代表取締役を書類送検、作業員が右ひざを負傷

新潟労働局が入居する新潟美咲合同庁舎

新潟労働基準監督署は10月28日、労働安全衛生法違反の疑いで、建設会社の株式会社笹建総業(新潟市江南区)と同社代表取締役を新潟地方検察庁に書類送検した。労働災害の発生を適切に報告しなかった、いわゆる「労災かくし」の疑いが持たれている。

同署によると、2025年6月30日、石川県能美市内の工場改修工事現場で、同社の労働者が右ひざの靱帯(じんたい)を損傷する労働災害が発生した。

労働者は4日以上の休業を要する状態となったが、同社と代表取締役は、所轄の小松労働基準監督署に対し、労働者死傷病報告を遅滞なく提出しなかった疑いがある。

労働安全衛生法では、労働者が業務中の事故などで4日以上休業した場合、事業者は所轄の労働基準監督署に労働者死傷病報告を遅滞なく提出することが義務付けられている。

今回の事故現場は小松労働基準監督署の管轄区域内だったが、同社の所在地を管轄する新潟労働基準監督署が捜査を行い、書類送検した。

新潟労働局によると、県内では「労災かくし」に関する送検件数や労働相談件数が増加傾向にあるという。

同局は、労働災害の隠蔽は再発防止対策の妨げになるだけでなく、被災した労働者への適正な労災保険給付にも悪影響を及ぼすおそれがあると指摘。今後も「労災かくし」に対して罰則の適用を求めるなど、厳正に対処する方針を示している。

こんな記事も