【大型プロジェクト始動】「新潟フードテックタウン実行委員会」が発足 スタートアップ500社目標

新潟フードテックタウン実行委員会が発足、新潟日報メディアシップ(新潟市中央区)

オイシックス・ラ・大地株式会社(東京都品川区)やNSGグループ(新潟市中央区)などで構成され、「新潟フードテックタウン(NFTT)」の実現を目指す「新潟フードテックタウン実行委員会」が4月16日、発足した。

実行委員会の共同委員長に、NSGグループの池田弘会長とオイシックス・ラ・大地の髙島宏平代表取締役社長が就任。名誉会長は新潟県の花角英世知事。委員には、新潟経済同友会、新潟県商工会議所連合会、新潟ニュービジネス協議会といった県内経済団体代表者のほか、金融機関頭取、大学長などが名を連ねる。

「新潟フードテックタウン(NFTT)」構想は、新潟にフードテック分野のエコシステムを構築し、スタートアップや関連企業が集積する拠点形成を目指すもので、企業、行政、大学、金融機関が連携する「産学官金」体制で推進する。

具体的には、フードテック特化型ファンドによる資金供給や、大企業との実証実験、グローバルパートナーを通じた海外展開支援などを行い、スタートアップの創出と成長を後押しする。2035年までに500社のスタートアップ創出と累計売上5,000億円規模の産業形成を目標に掲げる。

NSGグループの池田弘会長

オイシックス・ラ・大地の髙島宏平代表取締役社長

NSGグループの池田弘会長は、「フードテックによる変革期を好機と捉え、新潟から次世代を担う企業家を育成し、食産業の未来を切り開く」と決意を示した。

オイシックス・ラ・大地の髙島宏平代表取締役社長は、「フードテック分野で挑戦する企業が新潟に集まることで、成功確率が高まる環境をつくる」と説明。また、アカデミア、政策検討、人材・マネジメントの3分科会を設置し、研究開発の推進や規制緩和の検討、人材育成に取り組む方針を示した。スタートアップ同士の交流を促すコミュニティも形成し、月1回程度の会合を開く予定としている。

協力企業・団体については、工場利用や技術提供などに応じる100団体以上とすでにパートナーシップを締結しており、支援体制の構築を進めている。

髙島社長は新潟の強みについて、農業や畜産、水産、発酵などの食資源に加え、大学や研究機関、食品企業が集積している点を挙げ、「食分野で挑戦するのに最適な地域だ」と強調した。

写真左からオイシックス・ラ・大地の菅原丈明Future Food Fund室 MDマネージャー、インテグリカルチャーの羽生雄毅代表取締役、津南醸造の島田隆吏マネージャー

写真左から、開志専門職大学の各務茂夫学長、新潟大学の川端和重副学長、ベジタリア株式会社の小池聡代表取締役社長。アカデミアセッションでは、研究機関としての役割や人材育成について、それぞれの立場から意見を述べた。

発足記者会見後に開催された「新潟フードテックタウン(NFTT)サミット」では、フードテック関連企業による事業発表や技術紹介が行われた。細胞培養技術を活用した食品開発に取り組むインテグリカルチャー株式会社(東京都文京区)や、海藻の陸上栽培を手がける合同会社シーベジタブル(高知県安芸市)などが登壇し、取り組みを紹介した。2025年12月に津南醸造株式会社(新潟県津南町)との細胞培養食品や化粧品原料の共同研究開発契約を締結したインテグリカルチャーの羽生雄毅代表取締役は、新潟がフードテックの拠点となり得る理由について、原料生産から製造、ブランド化、副産物活用までのバリューチェーンが地域内に揃っている点を挙げ、「産業の重要な工程を地域内で完結できる強みがある」と説明。食品だけでなく化粧品なども含めた多様な展開が可能になるとの見方を示した。

同会では、米国のベンチャーキャピタルであるSOSV Investments LLCがグローバルパートナーとして参画すると発表された。これにより、米国市場のテストマーケティングやビジネスマッチングなどの面から海外展開の加速を図る。

後半は参加者が複数のグループに分かれ、今後の具体的な取り組みについて意見交換した。各分野の立場から、今後の連携や事業化に向けた建設的な議論が交わされた。

ディスカッションの様子(オイシックス・ラ・大地より画像提供)

 

【関連リンク】

新潟フードテックタウン公式サイト

 

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