【キシャメシ】ふと戻りたくなる味がある 食堂ますや(新潟県長岡市)のオムライス
「今日は何を食べるか―」
原稿を書きながらぼんやり考えていると、ふと、しばらく足が遠のいていた店の名前が浮かんだ。こうなると、もう気持ちは止まらない。気付けばその店の暖簾をくぐっていた。
「食堂ますや」。
いつもなら迷わず「ピリ辛ラーメン大盛」を頼むところだが、この日はなぜか別の一品に心を奪われた。「オムライス」である。
運ばれてきた一皿は、チキンライスに薄焼き卵をかぶせた、昔ながらのスタイル。スプーンを入れると、しっとりとした卵の下から、ほんのりケチャップ色のライスが顔を出す。

ひと口運ぶと、まず広がるのはケチャップのやさしい酸味と甘み。
続いて、鶏肉のうま味と玉ねぎの甘さがじんわりと重なってくる。派手さはないが、どこか落ち着く味だ。薄焼き卵も主張しすぎず、全体をふんわり包み込む。

そういえば、子どもの頃、母が昼ごはんに作ってくれたオムライスも、こんな味だった。
もうひと口、またひと口と運ぶ手が止まらない。気付けば皿は空に。懐かしさと一緒に、しっかりと腹も満たされた。
優しい味に、お腹も心もいっぱい。少し足を延ばして、墓参りにでも行こうか、そんな気分になった。
【食堂ますや】
長岡市新町1-4-2
営業時間:要確認
定休日:火曜
問い合わせ:0258-32-2036
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(編集部 Y)