【コラム】令和8年10月 情報漏洩の嵐が直撃|益田浩(元新潟県副知事・元中国運輸局長)

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【コラム】令和8年9月 雨が多過ぎる|益田浩(元新潟県副知事・元中国運輸局長)

1.はじめに

誇張ではなく、毎日雨が降っていた9月と異なり、10月は中旬まで晴れた日が多かったです。月末は台風の余波で天候が崩れる日が増えましたが、それまでは、お出かけ日和が続き、秋晴れを楽しむことができました。

一時、高騰した野菜の値段も落ち着いてきました。長雨で懸念された米の作柄も、千葉県などを除き、全国的には比較的良好とのこと。マツタケなどのキノコ類は、9月の大雨の影響でかえって豊作の見込みとか。サンマは今年も不漁が伝えられているので、せめて少し大きいマツタケを食べたいものです。

私が生まれ育った広島県はかつてマツタケの一大産地であり、昭和30年代には日本一の生産量を誇っていました。私の幼少期でも、秋には地元の銀行に勤務していた父親がマツタケをもらうことがあり、我が家に帰ると、マツタケの香りが溢れていたことを思い出します。その頃は「今日もマツタケかぁ⤵」と不遜な(笑)反応をしたことを覚えています。大いに反省ですね。

今月の台風発生で、今年の発生数は既に30個に達しました。気象庁によると、発生数の平年値は25.1個なので、今年は多いですね。

ただ、意外ですが、日本に上陸した数は5月と8月の2個で、平年値の3個より少ないようです。台風接近に伴う暴風雨による被害が甚大だったので、もっと多くの台風が上陸したと思い込んでいました。

今月は台風ではない暴風雨も盛んに報じられています。偶然のタイミングだとは思いますが、米中首脳会談の終了あたりから、突如、日本企業による「不正アクセスによる情報漏洩のお知らせ」が連日ニュースになっています。

世界で日本だけが集中的に狙われているかのような被害の拡大ですが、プログラミング言語「PHP」の脆弱性問題では、世界中に影響が広がっています。私は普段からECサイトをはじめ、日常的にネット利用しているため、情報流失を強く懸念していましたが、案の定というか、これまで判明しているものだけでも、タイムズカー、ふるさとチョイス、ECモール、チケット販売サイトで個人情報の流出が確認されたとの通知がありました。

個人で取れる対策には限界があり、せめてクレジットカードの利用履歴はチェックしていますが、これだけ流出が続くと、仮に実害が出ても、どの会社に請求すればいいのか、個別の会社の情報漏洩が具体的な被害につながったとの因果関係を説明するのは、金融口座の不正操作など特定の場合以外は無理でしょう。

結局、セキュリティの脆弱を放置、又は不要な個人情報を持ち続けた企業が、世間的な評価の下落はともかく、個人の損害への補償にどこまで対応する用意があるのか、疑念があります。逃げ得になりかねません。

これらの不正アクセスは攻撃スピードがとにかく速く、急速に進化する生成AIが悪用されていると言われており、中国系のAIツール「AREX」が改造されて使用されたとの報道もあります。AIについて、先月には、AnthropicやOpenAIなど最先端AIの開発を進める主要企業の首脳が「AI開発のペースを意図的に落とすべき」との緊急声明を発しています。

AIが人間を超越し、知能的に自己進化する状態を指す技術的特異点、いわゆるシンギュラリティの到来は、従来、2045年頃と予測されていますが、もっと目前に迫っているのではないか。今はまだ人間、というか犯罪組織がAIを利用して攻撃していますが、AIの判断により自律的に実行される日も遠くないのかもしれません。

本気で怖いです。ドラマ「VIVANT」に登場するような反撃型のホワイトハッカーはいないのかしら。ちなみに、生成AIが日々話題になるので、今月、生成AIパスポート試験を受けました。合否の結果は来月下旬に判明します。

 

2. 国内・海外の情勢

まず、海外から。先月、米中首脳会談を終え、アメリカのトランプ大統領の頭の中は、与党・共和党が苦戦と伝わる11月3日の中間選挙一色でしょう。

大統領の支持率が低迷し、共和党による上下両院での過半数維持は極めて難しく、下院は民主党による奪還が有力視されています。下院だけでなく、上院も共和党が過半数を失う可能性が喧伝されており、現実となると、議会による立法プロセスが停滞し、トランプ大統領のレームダック化と大統領令の頻発等による国内政治の混乱が懸念されます。

そうなると、より内向きの傾向が強まり、イラン戦争やウクライナ戦争が脇に置かれかねないですね。同盟国を同盟国として扱わないトランプ大統領の諸政策は決して容認できませんが、アメリカが国内問題に集中するあまり、国際問題から手を引こうとし、イラン戦争から一方的にアメリカが離脱して、ホルムズ海峡の混乱は続き、ウクライナ戦争ではロシアとのディールでウクライナに不利な停戦条件を押し付け、北朝鮮を核保有国と認めるような悪夢は見たくないものです。

逆に、せめて外交で成果を挙げようとごり押しをする可能性もありますが。中間選挙後、より世界が混迷する覚悟をしておく方が良いですね。

ヨーロッパに関しては、フランス全土での大規模抗議デモが報道されています。インフレによる生活費の高騰や教育システムへの不満などが理由とされ、全国で40万人とも50万人とも言われる多数の参加者が報じられています。

一部で暴動も発生しており、来たる大統領選での極右や極左の勢力の伸長が予測されています。ドイツでも、各種選挙での極右・ポピュリズム政党と目されるAfD(ドイツのための選択肢)の躍進が顕著です。イギリスもEU離脱決定からの10年間で7人の首相が誕生するなど、政治的な混迷が収まりません。こう見ると、どの国も穏健なリベラル勢力が苦戦していますね。

一方で、ハンガリーやセルビアでは、総選挙により親ロ派政権が倒れています。ヨーロッパで残る親ロ国は、ロシア寄りが明白なベラルーシ以外では、スロバキアやブルガリアでしょうか。政権交代を実現したハンガリーやセルビアの政権が安定するよう祈るとともに、動静を注視したいと思います。

国内では、10月前半、ひたすら簗前農水大臣の過去の発言が問題視され、辞任に追い込まれました。もちろん、あの発言は軽率ですが、内外の課題山積の現状において、臨時国会の審議でこの問題に大幅な時間を取られたのはいかがかと強く思います。

ワイドショー的なショーアップに血眼になっても、どれだけ国民に実際に響いているのか、野党はよく考えてもらいたいです。

実際に、高市総理の支持率は簗前大臣の辞任前後でほぼ横ばいです。国会の予算委員会などへの高市総理の出席時間が歴代の総理大臣と比べて相当減少していることから、高市総理は「国会軽視・国会嫌い」と揶揄されていますが、国会審議の現状を見る限り、むしろ「外交嫌い」と言われる方がよほど気になります。一例では、10月2日夜に開催された主要7ヶ国(G7)首脳によるオンライン会議への欠席が批判されています。

外務省によると、会議の議題は「世界のエネルギー情勢(米欧等のディーゼル価格などへの対応)」であり、世界的な燃料価格の高騰は日本にも多大な影響があることから、参加して国際協調に貢献する姿を見せるべきだったと思います。

外務省のHPによると、高市総理の就任後、9月末までに訪問した国・地域はのべ12であり、石破前総理の同時期ののべ11とほぼ同等ですが、安倍元総理は第2次政権時の最初の10ヶ月で26ヶ国を訪問し、アジアのほか、中東、アフリカ諸国、中南米と多岐に渡っています。安倍元総理が第2次政権であったことの有利性はあるにせよ、今に続く「自由で開かれたアジア太平洋(FOIP)」の外交方針を初めて提唱しただけあって、外交の重要性を十分理解し、自分の役割と考えていたのでしょう。

実際のG7サミットの場などでも存在感があったと仄聞しています。安倍元総理が存命なら、現在の国際情勢の中でどれだけ日本が助かっているのかと思わざるを得ませんが、安倍元総理の弟子を自任する高市総理の今後の外交努力に期待します。

そう言えば、今月、国際通貨基金(IMF)の世界経済見通しの発表があり、来年、日本のGDPはインド、イギリスに抜かれ、現在の4位から6位に転落する予測とのことです。

円安の要因があるにせよ、何だか悲しいですね。日本国内にいると実感しにくいですが、海外に出ると円の購買力の弱さに日本の国力が低下したことを身に沁みて感じるそうです。

これから少子高齢化が進み、じわじわと順位を下げる一方なのでしょうか。そうならないよう、歯止めをかけなければいけませんが、そもそも日本国内に危機感が無いのが心配です。現在、米・ブラックストーン会長兼CEO・共同創業者であるスティーブン・シュワルツマン氏が日本経済新聞の「私の履歴書」に連載している内容で、気になる一節がありました。曰く、「強く求めるものもある。ハードワークだ。スポーツでも最も激しく練習したチームが勝つ。私たちは厳しい競争の世界で一番を目指している。不人気かもしれないが、「ワークライフバランス」を話し合う余裕はない。」(10月25日付)と。イーロン・マスク氏の企業でも、ワークライフバランスって話題にならないだろうと想像します。

日本でもスタートアップ企業などがむしゃらに働いている企業もあると期待しますが、もっと表面に出てきて欲しいです。そのために成功して欲しいです。

3. 終わりに

国内・海外の情勢とも絡みますが、私が毎週楽しみにしているTBS系日曜劇場「VIVANT」について、第2クールでは、第1クールで登場した仮想のバルカ共和国と異なり、敵方としてシンシーなる中国の秘密情報組織を登場させたので、かなり思い切ったなと感じていたところ、捕まった別班メンバーの壮絶な拷問シーンの登場以降、中国でも、中国人の残虐性を意図的に誇張していると(悪い意味で)話題になっている模様です。

日中関係の溝がさらに深くならないよう祈りますが、プラスにはならないのでしょうね。中国国内で放映されている抗日ドラマの中での日本兵の残虐シーンと同じではないか(念のため、私は抗日ドラマを観たことはありません。)という意見もありますが、同じレベルでやってもなぁ、という感じもあり、わざわざ拷問してひとり殺害しなくても、別班メンバー全員を無事に脱出させた方がハッピーでいいじゃないかと感じました。

どうしてあのようなシナリオになったのか、意図が気になります。殺害されたと思った他の主要人物はかなり生き返っていますし。ちなみに、シンシーは中国語で情報の意味とか。文字どおりですね。そういう意味でも完全なフィクションですけどね。

そのほか、野球の日本シリーズはDeNAとソフトバンクの対戦となりました。パリーグで優勝し、日本一となったソフトバンクはともかく、DeNAはセリーグ3位ですから。

シーズン中の強かった阪神はどうなったのか。短期決戦の怖さですが、長いペナントレースを勝ち抜いた優勝の価値はどこに行ったのか、DeNAが日本シリーズで4連敗したこともあり、阪神ファンからするとかなり理不尽でしょうね。

私にとって、今年の野球シーズンは、応援する広島の成績低迷やゾンビたばこ騒動で早々に終わっており、小園選手や矢野選手などの退団や今後のフリーエージェント(FA)で予想される主力選手の流出で、更なる戦力ダウンを覚悟しています。結果的に続投となった新井監督がどう立て直していくのか、トレードや外国人選手の獲得などで大型の補強ができるのか、茨の道です。巨人は、松井新監督のサプライズ就任で、一気に雰囲気が明るくなりましたね。羨ましいです。

今月も新潟訪問はできなかったのですが、ふるさと納税の返礼品で、佐渡のおけさ柿が届きました。毎年の恒例で、今年もしっかり美味しいです。

また、新潟が誇る佐渡寿司・弁慶の支店が千葉県津田沼にできていたことを知り、今月2回通いました。津田沼駅近くのイオンモール津田沼South店にあります。

全席着席式で、タッチパネルでの注文でした。以前、よく通っていた神田店(閉店)で顔なじみの職人さんも複数移籍しており、安心感があります。引き続き、お手頃に絶品の寿司が食べられるので、また通いたいと思います。

今日はこのあたりにします。

佐渡のおけさ柿

佐渡寿司・弁慶 イオンモール津田沼South店にて

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