【連載】「新潟のメガフランチャイジー」 第2回 株式会社ヴァーテックス


ファミリーマート長岡上岩井店

ファミマとタリーズなどをFC加盟店として展開

株式会社ヴァーテックス(新潟市江南区)はフランチャイズ(FC)加盟店として、コンビニエンスストア「ファミリーマート」とコーヒーショップ「タリーズ」などを展開している。

このうち、「ファミリーマート」は新潟県長岡市で2店舗を展開しており、コンビニエンスストアの売り上げはコロナ禍で前年割れが続いているものの、ヴァーテックスが展開する2店舗は前年実績を上回るペースが続いている。2店舗で年間売上高は約3億5,000万円だ。帆苅学代表取締役社長は、「ファミリーマートが全国ベースで前年比約5%減。これは新型コロナウイルスの影響による都心や観光地などを含めた数字で、地方の売り上げはよい。コロナ禍に加えて、ドラッグストアの台頭などコンビニを取り巻く環境は厳しいが、当社の2店舗は立地のよさや販売員の力で好調を維持している」と話す。

今後の店舗展開については、今年9月に株式会社ファミリーマートの筆頭株主だった伊藤忠商事株式会社がファミリーマートを完全子会社した。帆苅代表取締役社長は「本部が伊藤忠商事に変わったので、次の戦略をどう打ってくるかを見計らっているところだ」と話す。

一方、イオン系のミニストップ株式会社が今年9月に加盟店が本部に払うロイヤリティーを、従来の売上総利益からではなく、営業利益からの徴収する形に緩和したが、こうした緩和を伊藤忠商事が提示するかどうかを見極め、ヴァーテックスは今後の店舗展開を考えたいという。

 

オーナーチェンジによる出店も検討

とはいえ、コンビニエンスストア業界はすでに飽和状態と言われており、新規出店は本部も考えていない。そこで店舗拡大の手法として注目されるのが、オーナーチェンジだ。9月26日付日経新聞によると、今後5年間でコンビニ全体の少なくとも3割が契約更新期を迎える「2020年代問題」があり、帆苅代表取締役社長は「契約年数が切れて、オーナーが交代する時に、ヴァーテックスが引き継ぐという形ならありうる」と話す。「新規出店は事前に調査はするが、実際の売り上げは開店してみないと分からない。しかし、既存店のオーナーチェンジは実績がある分、売り上げが読める」(帆苅代表取締役社長)とそのメリットを指摘する。

コンビニFCのメリットはブランド力があり、ノウハウも提供してくれ、低投資で店舗展開ができるところだが、反面、独自展開が許されず、パッケージを守らなければならないこと、さらにはロイヤルティーや契約期間があるなどデメリットもあるという。

こうした中、オーナーの収入減少や長時間労働のニュースがマスコミで報じられ、コンビニを取り巻く環境に変化の兆しが出ている。先述のミニストップのロイヤルティーの緩和のそうした一例とも言える。ロイヤルティーが「売上総利益」にかかるとなると仮に営業損失になったとしても本部へロイヤルティーを支払わなければならないが、売上総利益から販売費及び一般管理費(人件費、広告宣伝費、交際費など)を差し引いた「営業利益」であれば、赤字店舗はロイヤルティーを払わなくてよいことになる。帆苅代表取締役社長も「いまコンビニ業界は変化が求められている時期」と話す。

 

ブックカフェとして「タリーズ」を展開

タリーズ

「タリーズ」は新潟県(新潟市中央区、佐渡市)のほか、東京都、千葉県、兵庫県、青森県など県内外で6店舗を展開する。

ヴァーテックスではFC事業だけでなく、イヤホンやBluetooth対応商品などの企画・販売も行なっており、その取引先である「蔦屋書店」の店舗にブックカフェとして展開している。このために出店地域にばらつきがあるのだ。

売り上げ規模は以前3億円余りだったが、少し減少しているという。

「5、6年前はブックカフェのはしりだった。最初は言葉さえなかったが、今は定着して当たり前になった。今後も見通しが明るくなれば店舗を増やしたい」(帆苅代表取締役社長)と話す。

一方、新潟市などに5店舗あったフィットネスジムの「ジョイフィット」はアークランドサカモト株式会社(新潟県三条市)に昨年9月に売却した。現在、「ジョイフィット」は大阪府で小型店舗を3店舗展開しているのみだ。

 

コワーキングスペースのFC展開構想も

帆苅学代表取締役社長

帆苅代表取締役社長はFCビジネスの現状について、「コロナ禍でダメになっている業態はたくさんある。コロナ禍の行動に合わないビジネスはなくなるだろうが、また新しいFCが出てくるだろう。例えば、(テレワークなどの場として注目を集めている)コワーキングスペースなどだ」と語る。

ヴァーテックスは、今年8月に新潟市中央区にコワーキングスペースをオープンした。同社では、「スパ&ラウンジ長潟」の温浴、カルチャー教室、インドアゴルフがすべて定額制で使えるサブスクリプションサービスを提供しているが、このコワーキングスペースもそのメニューの中に含まれている(コワーキングプレミアム会員=月額1万1,999円、税別)。

同社では、この事業を今度はフランチャイザー(FC本部)として、全国にFC展開していくという構想が浮上しているという。帆苅代表取締役社長は「これまで、加盟店として運営してきた経験を活かし、今度はフランチャイザーとして、サブスクリプションのコンテンツをFC化してきたい」と話す。

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