「行き過ぎた防衛だった」棚橋社長が謝罪、新経営体制について北越メタル(新潟県長岡市)が会見


北越メタル株式会社(新潟県長岡市)は24日、本社で記者会見を開き、21日に開催した定時株主総会での決議を受けた新経営体制についてなどの説明を行った。棚橋章代表取締役社長は、トピー工業株式会社(東京都)との対立について謝罪するとともに、トピー工業との融和協調路線を示した。

会見には株主総会で再任された棚橋社長のほか、大洞勝義取締役副社長(元トピー工業専務)と、竹内征規取締役(元トピー海運取締役)が出席。会見の冒頭、棚橋社長が株主総会の受け止めについて「トピー工業の提案に過半数を大きく超える賛成があったことと、会社提案で私を(取締役に)選任いただいたことから、株主の意思は私に社長の責務としてトピー工業と北越メタル両者の融和を図り、協力して企業価値を上げて欲しいという明確なメッセージが出たものと受け止めた」と話した。

トピー工業と対立したことについて棚橋社長は、「今回の結果を踏まえ冷静に考えると、北越メタルの経営の独立性を遵守するあまり、私たちの行動にやや行き過ぎた面があったことを反省している。我々の行き過ぎた動きがトピー工業の疑心暗鬼を生じさせ、トピー工業との信頼関係を損ない、今回の火種となって株主提案につながってしまった。このような状況の中で、株主提案を客観的に評価できず、トピー工業への利益誘導や北越メタルのガバナンスを棄損するといった誤った認識を持ってしまい、過剰防衛で騒ぎを大きくしてしまった。皆様に心配と迷惑をかけたことをお詫び申し上げる」と謝罪した。

トピー工業の株主提案に対しては、北越メタルの従業員有志一同が反対の意見表明を行っていた。従業員への説明について棚橋社長は、「株主総会の翌日に社員を集めて3人(棚橋社長、大洞副社長、竹内取締役)の紹介をした。また、今までのメタルビジョンと中期経営計画については既定路線で進めることを説明し、スピード感を持った改革への協力をお願いした」と話し、従業員への理解を求めたことを明かした。

また棚橋社長は今後の経営について3つの方向性を示した。1つ目は中期経営計画に基づく改革路線を継続し、そのスピードを上げていくこと。2つ目はトピー工業との協力関係を正常化、高度化し、北越メタルの現場力を高めて企業価値を向上させること。3つ目はガバナンス強化と従業員の士気向上の観点から、取締役の追加選任を進めることを挙げた。

一方、で大洞副社長は、「融和協調という株主からの意思を、私自身強く感じている。これまで40年に渡ってトピー工業で培ってきた経験や知見を活かして、北越メタルの企業価値向上に尽力していきたい。棚橋社長とはお互い長い年月に渡り、強い信頼関係を気付いてきた。融和協力路線を共に進めて行けると考えている」と話した。

また、トピー工業との関係において、利益相反が懸念されている点について大洞副社長は、「トピー工業と北越メタルの直接的な取引はさほど多くない。利益相反についてはしっかりしていかなければいけないが、より重要なことは技術面や製造面での交流を図り、北越メタルの利益のパイ全体を拡大していくことが非常に重要なテーマだと考えている」と話した。

北越メタル株式会社(新潟県長岡市)の棚橋章代表取締役社長

北越メタル株式会社(新潟県長岡市)の大洞勝義取締役副社長

(写真左から)竹内征規取締役、棚橋章代表取締役社長、大洞勝義取締役副社長

 

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