【記者ノート】妙高市の詩人、国見修二さんインタビュー 「瞽女(ごぜ)」伝承活動に取り組み、作詞家としても活躍

交流のある歌手、松原健之さんのCDに収録された『Tsukinukete(突き抜けて)』を手に話す妙高市の詩人、国見修二さん
作詞へ挑戦
旧西蒲・潟東村出身(現・新潟市西蒲区)、妙高市に住む詩人で日本詩人クラブ会員の国見修二さんはこれまで、教員時代も含め、『瞽女歩く』などの多くの詩集を出版して来た。昨今は「瞽女(ごぜ)」に関する詩や書籍を書き上げるとともに、瞽女の伝承活動にも関わり、映画「瞽女GOZE」の上映会や瞽女唄、トークなどにも取り組んでいる。
そんな国見さんが今度は新たに演歌の作詞家としてもCDデビューを果たした。と言うのも、国見さんが詩人を目指した高校生の頃から、最も大好きで師と仰いだ詩人、松永伍一さん(故人)が演歌歌手、松原健之さんの応援をしていたことが縁で、歌手松原さんとの交流も生まれ、松原さんが歌う唄の作詞を勧められていたからだ。2年程まえから3作品を送ったが、いずれも採用されず、ここに来てようやく作詞家としてCDデビューを果たすことが出来たのだ。
松原健之さんのCDに収録、作曲は弦哲也!
今回ようやく採用されたのは、『Tsukinukete(突き抜けて)』という曲の作詞で、松原さんのCD「愛が泣く 日本海」のB面に収録。テイチクからリリースされたもので、作曲は『天城越え』で知られる弦哲也さんが担当した。
松原さんは全国ツアーやテレビ番組のテーマ曲などで活躍しているが、今回のCDは昨年10月のデビュー20周年記念シングルのアンコール盤ともなるものだ。作詞については、国見さんは「机に座って創るということではなく、歩くリズムから唄のリズムを創ることに心がけた。『突き抜けて』という曲のイメージは、特に都会などは食べ物がぜいたくだが、心の中は孤独で寂しいので、その孤独から一歩踏み出し新しい世界に繋がっていくことが大事なのではとの思いから」とも話してくれた。
「生活に密着し血の通う詩」モットーにした詩人人生

瞽女の伝承活動などにも精力的に取り組むとともに、これまでも「瞽女」の詩集や書籍も多く書いている
さて、国見さんは大学を卒業後、小中学校の教員を40年近く勤め上げたが、最後は小千谷市での校長で終止符を打った。2年前に亡くなった妻も教員仲間だった。40歳頃に地元上越教育大学の大学院で2年間学んだ。
国見さんは「私は教員として悔いない人生だったが、高校時代から詩を書き始め、高校時代に既に“国見修二”とのペンネームを付けたのだ。大学そして教員時代も一貫して詩を書き続けた。日本詩人クラブの会員には40代から加わって来た」と言う。
大学院の時は文学者だった相馬正一教授からも多くを学ぶことが出来た。「私の原点は師と仰いだ詩人の松永伍一さんで、松永さんの詩は『生活に密着した詩であり、飾りのない血の通う詩』なので、私もそのように表現して詩を創り続けて来た」と話す。
40歳頃から小説も書き始め、「文芸たかだ」で優秀作として表彰されたことも。これまで合併などで新設された上越や中越の小学校と高校合わせて9校の校歌の作詞も行ってきた。詩人として良く知られているから、学校や教育委員会などから依頼されたのだ。高校時代から始めた剣道も今は7段で、今も剣道にまつわる指導や練習も生活の一部となっている。
瞽女の本質は『逞しい生き様』
国見さんの詩には、瞽女のことが多く描かれている。NPO法人高田瞽女の文化を保存・発信する会の理事を長年務めている。国見さんは「瞽女と言うと辛く悲しいと思われる。でも私が携わった瞽女の皆さんは決してそうではなく、彼女らの過酷なまでの生き様にも、逞しい面もたくさん見て来た」と話す。
だからこそ、国見さんは約半世紀に渡り、瞽女の伝承活動に取り組んできた。その中で、山形や長野、福島にも人脈が広がったし、今後更に全国へも。イベント等を通し、地元の油絵画家や書家などとも交流を重ねて来たほか、劇作家井上ひさしの夫人、西舘好子さんらとも連日連絡を取り合っており、6月28日には安塚コミュニティプラザでの映画『瞽女GOZE』の上映や瞽女唄とトークのイベントでも西舘さんもトークに出場予定だ。
なお、CDは税込み1550円、オンラインショップで販売されているほか、国見さん(ファックス0255(72)4967、電子メールk.shuji@snow.plala.or.jp)に申し込むと、松原さんのサイン入りポストカードが購入出来る。
竜哲樹(にいがた経済新聞社ライター)
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