【新潟県内企業・8月の新商品まとめ②】伝統野菜から限定酒まで、地元の味を新たな一品に
新潟県内の企業から8月、県産米や伝統野菜、地域で受け継がれてきた枝豆など、地元の食材を生かした商品が相次いで登場した。
食卓に身近な漬物や納豆から、地域を越えたコラボ商品、製造工程で残る素材を活用したクラフトサケまで、地域の味を新しい形で届ける取り組みが広がっている。にいがた経済新聞が8月に紹介した食品・酒類の新商品をまとめた。
伝統野菜「十全梨なす」を漬物に

十全梨なす漬イメージ 画像提供 アクシアル リテイリング株式会社
アクシアル リテイリンググループ(長岡市)の原信・ナルスは8月3日、エシカルブランド「Hana-well(ハナウェル)」の新商品「Hana-well 十全梨なす漬(3玉入)」を発売した。
十全梨なすは、皮が薄く、果肉が梨のようにみずみずしく甘い新潟県の伝統野菜。商品には化学調味料を使わない調味液を採用し、素材本来の味わいを生かしたという。地元の製造メーカーと連携して製造する。
同社は、地域の食文化の発信に加え、作付面積が減少傾向にある伝統野菜の次世代への継承や、地域の生産者との連携による持続可能な農業の支援につなげる。価格は税抜き498円で、原信・ナルス各店で販売する。
希少な長岡産「肴豆」が超大粒納豆に

Hana-well新潟県長岡産肴豆使用 超大粒納豆 画像提供 アクシアル リテイリング株式会社
原信・ナルスは8月17日、長岡産の枝豆品種「肴豆」を使った「新潟県長岡産肴豆使用 超大粒納豆」も発売した。
肴豆は長岡周辺で古くから栽培されてきた在来系の枝豆品種。手作業で収穫するため生産量が少なく、県外にはほとんど流通しないという。
商品には、さやの色や収穫時期などの理由から枝豆として市場に出すことが難しい肴豆を、成熟させて大豆として使用した。超大粒ならではのほくほくとした食感と、大豆本来のうま味が特徴。小粒納豆より粘りが弱く、香りは穏やかで、加熱しても食感が残るとしている。
たれは山崎醸造(小千谷市)が製造し、肴豆の風味を生かすため薄味に仕上げた。45グラム入り2パックで、価格は税抜き128円。
サーモンの「中骨周り」だけを使用

アクシアル 焼鮭ほぐし 画像提供 アクシアル リテイリング株式会社
アクシアルリテイリングは8月17日、自社開発商品「アクシアル 焼鮭ほぐし」を発売した。原信、ナルス、フレッセイ各店で販売する。
南米チリ産のアトランティックサーモンを使い、うま味が強いとされる中骨周りの身だけをほぐした。味付けには淡路島の藻塩を使用し、サーモンの脂やうま味を生かした、まろやかで深みのある味わいに仕上げたという。
製造工程では時間をかけて焼き、余分な水分を取り除くことで、サーモンのうま味と風味を凝縮した。内容量は130グラム、通常価格は税抜き398円。食卓のほか、弁当などでの利用も想定する。
【サーモンの「中骨周り」だけ使用】アクシアルが焼鮭ほぐしを新発売
弥彦の米と石巻のたらこが「縁結び」

三ツ目株式会社(三条市)は、弥彦村の特別栽培米コシヒカリ「伊彌彦米」と、宮城県石巻市の湊水産が製造する無添加・無着色のたらこを組み合わせた冷凍おむすび「やひこむすび」をプロデュースした。
伊彌彦米をたらこの煮汁で炊き上げ、米にだしとうま味を含ませた。着色料や不要な添加物は使わず、電子レンジで約1分加熱することで、炊きたてのような食感を楽しめるという。
商品は「たらこ」「明太子」「枝豆たらこ」の3種類。縁結びの神社として知られる彌彦神社を擁する弥彦村の米と、東日本大震災を乗り越えて食品づくりを続ける石巻市の企業を結んだ。
今後はECサイトや百貨店の催事、ふるさと納税の返礼品として展開するほか、県内各地の特産品を活用した「新潟むすびシリーズ」への展開や海外輸出も目指す。
弥彦村「伊彌彦米」×宮城・石巻「湊水産」のコラボ冷凍おむすび、三ツ目(三条市)がプロデュース
スノーピークとOisix、自宅で「キャンプごはん」

ごろっと野菜のくずしハンバーグカレー スノーピークのプレスリリースより
スノーピーク(三条市)と、オイシックスの食品宅配サービス「Oisix」は、アウトドア料理のノウハウを取り入れたミールキット2品を共同開発した。
商品は「ごろっと野菜のくずしハンバーグカレー」と、「グリルチキン&焼きキャベツのシーザーがけ/チキンの旨み!トマトピラフ」。食材を大ぶりに切り、一つのフライパンで複数の料理を作るなど、キャンプ料理の手法を取り入れた。
自宅で手軽にキャンプの雰囲気を味わう「おうちキャンプごはん」として、8月13日からOisixのウェブサイトで順次販売した。
スノーピークとOisixがコラボ 「おうちキャンプごはん」を提案するミールキット2品を発売
秋限定「ひやおろし」、飲み切り缶も登場

秋季限定の日本酒「菊水 純米吟醸 ひやおろし」(画像提供:菊水酒造)
菊水酒造(新発田市)は、秋季限定の日本酒「菊水 純米吟醸 ひやおろし」を発売した。
新潟県産米を100%使用し、精米歩合は55%。冬に仕込んだ純米吟醸酒を加熱殺菌した後、低温の蔵でひと夏熟成させた。まろやかなうま味と、すっきりとした後味が特徴という。
1800ミリリットル瓶と720ミリリットル瓶に加え、今季から180ミリリットルの飲み切り缶が加わった。自宅だけでなく、アウトドアなどでも気軽に楽しめる商品として提案する。地理的表示(GI)「新潟」の認定酒で、価格はオープン。
【秋の味覚と相性抜群】ひと夏寝かせた秋の「ごちそう酒」秋季限定「菊水 純米吟醸 ひやおろし」発売
「冬の里山」を表現した限定ジン

KUBOTA GIN 冬のをと 画像提供 朝日酒造株式会社
朝日酒造(長岡市)は、蒸留酒「KUBOTA GIN」の限定シリーズ第3弾「KUBOTA GIN 冬のをと」を2026年冬限定で2,000本発売する。
雪が降り積もる12月から1月ごろの里山をイメージし、使用するボタニカルを10種類に絞った。ジュニパーベリーを中心とする木を思わせる香りに、和薄荷の清涼感を重ね、冬の空気のような透明感を表現したという。
杉の葉やユズ、雪つばき種、藪つばき種なども使用する。アルコール度数は47度。内容量は700ミリリットルで、希望小売価格は税抜き6,500円。10月22日に発売する。
【「冬の里山」を一杯に】 朝日酒造が限定ジン、2000本発売
8月に紹介した食品・酒類には、地域で親しまれてきた農産物を次世代へつなぐ商品や、産地を越えた企業連携、未利用素材に新しい価値を与える取り組みが並んだ。
身近な食品の背景には、生産者の支援や食文化の継承、食品ロスの削減といった地域の課題もある。新潟の素材と企業の技術を組み合わせた商品が、県内外の食卓へ広がり始めている。